「あまりにも可愛い…」高速道路で迷子になったアシカの赤ちゃんの“救出劇”が話題に!

  • 文:大村朱里
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Shutterstock-A. Laengauer ※写真はイメージです

アメリカ・サンフランシスコの高速道路に、アシカの子どもが迷い込むという珍しい出来事が発生した。警察が出動し、無事に救出される様子がSNSに投稿され、大きな話題となっている。

2月中旬の夜、サンフランシスコの高速道路を走っていたドライバーたちは、出口付近で車道をさまようアシカを目撃。まるで道に迷ったかのように、行き場を探している様子だったという。カリフォルニア・ハイウェイ・パトロール(CHP)によると、午後9時45分頃に911番通報が入り、警察官が急行。

現場に到着すると、アシカの子どもが道路の真ん中に立ちすくんでおり、幸いにも、通報したドライバーはアシカを避けることができたが、他の車両が接触する危険性が高かったという。警察官たちは協力してアシカを道路の端へと誘導。最終的には擁壁の隙間を通って、アシカは無事にサンフランシスコ湾へ戻ることができたという。

SNSに投稿された画像には、小さなアシカを囲む警察官たちの姿が映し出され、タオルを持った警官が慎重に保護しようとする様子が確認できる。

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カルフォルニアで頻繁に目撃されるアシカ...理由とは?

アシカはメキシコからアラスカにかけて広く生息する海洋哺乳類で、特に北カリフォルニアでは頻繁に目撃される。現在のようにアシカが西海岸で数多く見られるようになった背景には、1972年にリチャード・ニクソン元大統領が署名した「海洋哺乳類保護法」の存在があると地元メディアは伝えている。

この法律により、クジラやアシカ、アザラシ、イルカ、ラッコなどの狩猟・殺傷が禁止され、生息数は1970年代と比較して3倍以上に増加。現在では約25万頭が確認されているそうだ。

過去にもあった“アシカの高速侵入”事件

今回のようにアシカが高速道路に迷い込むのは珍しいことだが、実は過去にも同様のケースが発生している。2019年には、アシカが車道を横断しようとしているのをドライバーが発見し、911に通報。駆けつけた警官がパトカーの後部ドアを開けると、アシカは迷わずその中へ飛び込んできたという。

当時のカリフォルニア・ハイウェイ・パトロールのバート・ディアス巡査は、「まるで私たちが助けに来たことを理解しているかのようでした。警官にとっても、これほどスムーズな救出は珍しいですね」とコメントしている。このアシカは、その後マリン郡の海洋哺乳類センターへ搬送され、健康状態をチェックされたという。

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【画像】高速道路で保護されたアシカ。