わずか700円で購入した磁器が、60万円で落札⁉︎ 超貴重な中国磁器だったと判明

  • 文:大村朱里
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Shuttertstock-Sokolova Svetlana ※写真はイメージです

アメリカ・イリノイ州の住人がリサイクルショップで約700円で購入した皿が、なんと18世紀の中国の貴重な磁器だったことが判明。オークションでは約60万円から約93万円の落札が見込まれている。まさに「ある人にとってのゴミも別の人にとっては宝」ということわざそのものの出来事だ。

このお宝を購入した、カーペット清掃員のジョン・カルチェラーノさんは、35年間、骨董品の売買を副業としてきた倹約家。この日もリサイクルショップ「グッドウィル」で皿を購入。しかしそれが特別なものだとは思っていなかった。

彼がいつものように友人3人と一緒に発掘していた際、さまざまなアイテムとごっちゃにカートに積まれた品々の中から、たまたま目の端に映ったのが、モダンな皿の下に隠れていた1枚の磁器。すぐにグーグルレンズを使って検索すると、同様の皿が最近約68万円で落札されていたことを知り、すぐに購入を決めたという。

「私を含め、みんながカートから離れたとき、目の端でその皿がモダンな皿の下敷きになっているのに気づいたんです」

「オークションの歴史上、過去50年間でこのようなものが落札されたのは2つだけだったのです」と彼はニューズウィーク誌に語っている。

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専門家も認めた貴重な磁器

購入後、彼はニューヨークのサザビーズをはじめ、ボナムズやシカゴのレスリー・ヒンドマンなど、複数のオークションハウスに鑑定を依頼。

「サザビーズの専門家は、中国磁器のスペシャリストですぐにそれを見分けました。ボナムズにも写真を送りました」とカルチェラーノは説明する。

ニューズウィーク誌によると、サザビーズの専門家はこの皿を、1775年頃に即位していた清朝・乾隆帝時代の貴重な大皿だと特定し、約60万円から約93万円の価値があると判断。さらに、彼はフェイスブックの中国磁器アンティーク・グループにも投稿し、情報を共有。その結果、自分の発見が間違いないことを確信したという。

「この皿が特別なのは、そのコンディションです。傷ひとつないんです」と彼は語る。

長年のアンティーク・ショッピングの経験が実を結んだカルチェラーノ。彼にとって、これはまさに"キャリアの集大成"とも言える出来事なのではないか。リサイクルショップの片隅に、数千ドルの価値を持つ宝物が眠っているかもしれない。あなたの身近な"ガラクタ"も、実はお宝かも?

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【画像】リサイクルショップで埋もれていた、60〜93万円相当の価値があるとされる皿。