
スマホが日常生活に浸透するなか、バスタイムに欠かせないアイテムになっているという人も多いのではないだろうか。シャワー中に音楽を流したり、浴槽に浸かりながらゆっくり動画を視聴したりと、リラックスできる環境を生み出してくれる。
しかし、たとえ防水のスマホであっても、浴室内での頻繁な使用には注意が必要のようだ。あるSNSインフルエンサーの投稿により、シャワー中に音楽を聴こうと浴室に持ち込んでいたiPhoneのケースの裏側に、大量の黒カビが発生していたことがわかった。
投稿主であり海外TikToker女性のアンディさん(@bestfindsbestie)は、「ちょっとした注意喚起です」と前置きした15秒の動画を公開。よくシャワー中に使用しているというiPhoneをピンク色のスマートフォンケースから取り出すと、ケース内一面に繁殖した黒カビが動画にありありと映し出された。
防水スマホでも入浴時の使用はNG
彼女の動画では、薄ピンク色のケースの内側に、まるで黒いインクをぶちまけたようにマダラ模様に繁殖したカビを確認できる。指で触れることさえためらわれるほどの密度だ。内部に入り込んだ水滴が十分に乾かず、使用を繰り返すたびに増殖したとみられる。
ニューヨーク・ポスト紙などが動画を取り上げ、専門家の見解を紹介している。シャワーの蒸気による高湿度な環境が、カビの繁殖に最適な条件を作り出すという。
さらに、カビ問題とは別に、防水機能を備えたiPhoneであっても、継続的に蒸気へさらすことで、端末内部のハードウェアにダメージを与える可能性がある。Appleは、防水対応のiPhoneであっても、「水濡れによる損傷を防ぐため、以下の行為はお控えください」として、「iPhone を着用したまま泳ぐまたは入浴する」「iPhone をサウナやスチームルームで使う」などを行わないよう注意喚起している。
ユーザーの反応は…?「自分のケースも確認したい」「当然洗っている」
ケースのカビについては、必ずしもすべてのユーザーに生じるわけではない。SNS上では、アンディさんの投稿に対して、「ケースの清掃不足が原因では」との指摘が見られた。一方で、「自分のiPhoneケースも確認する必要がある」と心配する声も多く上がっている。
ニューヨーク・ポスト紙によると、多くのユーザーがスマートフォンケースの状態に衝撃を受けたものの、定期的に清掃しているユーザーには同様の問題は発生していないという。
あるユーザーは「スマホケースを洗浄しないのは不衛生だ。スマートフォンはあらゆるものに触れ、さらに顔(通話時に耳や頬)に触れるのだから、当然洗うべきだ」と指摘している。
侮れないカビ…咳やぜんそく症状の悪化も
黒カビには毒性を有するものもあり、たかがカビと侮ることはできない。英デイリー・メール紙は、スマートフォンケースに発生する黒カビの健康被害について警鐘を鳴らしている。
同紙によると、「黒カビには有毒性と非有毒性があり、どちらも咳やくしゃみ、鼻水などの症状を引き起こす可能性がある」としている。このうち有毒性の黒カビは、喘息や呼吸器系の問題など、より深刻な健康被害をもたらす恐れがあるとしている。
有毒性と非有毒性の識別は難しいものの、有毒性の黒カビは一般的には比較的強い臭いがあり、ぬめりのある粘液状を呈する傾向があるという。カビ対策として同紙は、浴室での換気扇の使用や窓を開けるなど、適切な換気が重要だと強調している。
米総合医療機関のクリーブランドクリニックは「湿った場所や水損した場所によく発生する」と説明する。同クリニックによれば、黒カビは深刻な病気を引き起こすことは稀だが、真菌感染を引き起こす可能性があり、喘息の症状を悪化させる恐れがあるという。
スマホケースを長らく着用したままになっている場合、定期的に内部の衛生状態をチェックしたほうが良いようだ。
---fadeinPager---
@bestfindsbestie ♬ original sound - Your beauty best friend 🩵