“ズボンを脱いで”地下鉄に乗るイベントが開催「下半身だけ下着姿の数百人の人々が大集合」

  • 文:吉井いつき
Share:

 

shutterstock_2439926879.jpg
Mounir Taha-Shutterstock ※画像はイメージです

1月12日、英ロンドンの地下鉄で大勢の人々がズボンを脱いで乗車するという奇妙な光景が見られた。これはノー・パンツ・チューブ(サブウェイ)・ライドと呼ばれる毎年恒例のイベントで、今年は数百人の人が参加したという。この謎のイベントは、英国営放送BBCをはじめとした世界各国のメディアで取り上げられた。

ズボンをはかずに地下鉄に乗ろう!

ノー・パンツ・チューブ・ライドはその名の通り、「パンツ(下着ではなくズボンを指す)をはかずに地下鉄に乗ろう!」というイベントだ。この時期のロンドンはとても寒い。だから参加者も皆コートや帽子、手袋やブーツなどでしっかりと防寒対策をしているが、地下鉄ではズボンを脱いで下着姿となる。

この日、ロンドン地下鉄では下半身だけ下着姿の数百人の人々が和気藹々と乗車する姿と、その光景に困惑する一般の乗客らの姿が多く見られた。大きくキャラクターの描かれた下着や、派手な色柄の下着を身につける参加者がやはり目立つが、黒など地味な下着をはいている参加者も多い。参加者は白い生足を高く掲げたり、毛むくじゃらの足を堂々と見せつけたりしながらセルフィーを撮ったりして、それぞれにイベントを楽しんでいた。

始まりはニューヨーク


このイベントが初めて行われたのは2002年の米ニューヨークだった。創始者のチャーリー・トッドさんは、非日常的な馬鹿馬鹿しさを共有し、集団でユーモアを得られる遊びとしてこのイベントを企画したという。トッドさんは、「重要なのは予期せぬ喜び、楽しみ、混乱の瞬間を作り出すこと」と語っている。


このようなコンセプトが共感を呼んだのか、毎年参加者は増え、ロンドンをはじめとした世界各地でも行われるようになった。残念ながら、コロナ禍により2021年以降は中止されていたが、今年ようやくロンドンで開催されることとなったのである。


創始者のトッドさんはBBCの取材に対し、「伝統が続いているのを見られてとても嬉しい」と、参加者たちが楽しんでいることに満足している様子だった。トッドさんはこのイベントは「挑発的だったり誰かをイライラさせるためのものではなく、今後もこの精神が続くことを願っている」と話した。


---fadeinPager---

 

---fadeinPager---