
J-WAVE「STEP ONE」の特別企画「Pen TALK ABOUT HARUOMI HOSONO」。Pen1月号の特集「細野晴臣と仲間たち」と連動し、さまざまなミュージシャン・クリエイターが細野晴臣の楽曲やクリエイションの姿勢について語る企画だ。ゲストとして登場したのは蓮沼執太。細野晴臣との共通点や、お気に入りの一曲を語った。
「細野さんはいろいろなジャンルの音楽を手掛けていて、“音楽の海”みたいなものを漂っている方。ああして自由に“音楽の海”を泳げるの、素晴らしいな、うらやましいなと思います。ぼくはひとりで電子音楽もつくるし、大人数で生演奏をしたりもするし、 展覧会でサウンドインスタレーションもつくる。それで『いろいろなことやってるね』とよく言われるんです。でも振り返ると、細野さんはずっといろいろなことされていますよね。音楽に対する向き合い方には、大きく影響を受けてるんじゃないかな、なんて思ったりします」
「ぼくのおすすめの曲はスケッチ・ショウの『Attention Tokyo』です。スケッチ・ショウは細野さんが高橋幸宏さんとされてたエレクトロニカユニットで、この曲が出たのは、確かぼくが大学生の時。本来であれば、電子音って無機質で体温を感じない“電気の音”なのに、なぜかスケッチ・ショウはすごくポップ。『このポップさはどこから来てるんだろう』って疑問に思って聴いていました。その理由は、いまでもまだわかりません。でも、わかる必要もなくて。こうして『知りたいな』と思って何回も聴いてしまうことが、ポップスの罠なんでしょうね。細野さんの音楽からは、いつもそういう魔法のようなものを感じるんです」
ラジオ局J-WAVE(81.3FM)で毎週月〜木曜、朝9〜13時にOAする情報エンタメプログラム「STEP ONE」。ナビゲーターのサッシャとノイハウス萌菜が、働く人に役立つ情報と仕事が捗るGOOD MUSICを届ける。

1969年のデビューを皮切りに、はっぴいえんど、YMOなどを経て、音楽の地平を切り拓いてきた細野晴臣。2024年に活動55周年を迎えたことを記念し、多岐にわたる活動の中でも、ミュージシャンやクリエイターとの共作、共演、プロデュースといったコラボレーションに着目した特集を展開。
松本隆やヴァン・ダイク・パークスなど、長年にわたって強い絆で結ばれる盟友から、くくく(原田郁子+角銅真実)やマック・デマルコといった、細野の背中を追い、そしてともに音楽づくりに関わるようになった新たな世代まで、多彩なミュージシャンとのつながりをたどっていく。さらに、是枝裕和、大竹伸朗、ゆりやんレトリィバア、三澤遥など、指折りのクリエイターたちとの協業の姿も細野音楽の多様性を物語る。最新の音楽活動を細野自身が語る独占インタビューや、菅田将暉とのスペシャル対談、細野音楽を読み解くキーワード解説なども収録。本人、そして影響を与え合った人々によって紡がれる言葉から、音楽の巨人の足跡をたどり、常に時代を刺激するクリエイションの核心に迫る。