ブルネロ クチネリが能登・輪島の漆器職人支援へ。展示販売会『能登の漆職人との対話』を開催

  • 文:倉持佑次
Share:

能登半島を襲った大地震から半年余り。輪島塗の産地としても知られるこの地域では、震災の影響で多くの漆器職人が創作の場を失う事態となっている。そんな中、イタリアを代表するラグジュアリーブランド「ブルネロ クチネリ」が、被災した職人の支援に乗り出した。同ブランドは、輪島の漆器販売会社「千舟堂」の取り組みに賛同し、被災地の漆器職人を支援するプロジェクトを始動。第1弾として、7月11日(木)から8月31日(土)まで、ブルネロ クチネリ表参道店のB2Fアートスペースにて、千舟堂が支援する職人の作品展示販売会『能登の漆職人との対話』を開催する。千舟堂は、震災で創作の場を失った職人たちのために、作業場の確保や制作環境の整備に尽力しているといい、ブルネロ クチネリとのコラボレーションにより、その取り組みがさらに大きな支援の輪へと広がることが期待される。

13663003-3F6E-4386-B514-D9F2AA490189.JPG
ミツ組盃「鶴蒔絵」 495万円(税込)

展示販売会に合わせ、7月13日(土)には同会場にて、千舟堂 株式会社岡垣漆器店社長の岡垣祐吾氏、蒔絵師の代田和哉氏、塗師の余門晴彦氏を招いたトークセッションも行われる予定だ。地震から半年以上が経過しても復興の進まない能登・輪島の現状や、千舟堂の支援活動の詳細について、貴重な話が聞ける機会となるだろう。トークセッションでは、輪島塗の歴史的背景や、そこに息づく職人の卓越した技術についても紹介される。ブルネロ クチネリは、この展示販売会を通して、能登の伝統工芸の素晴らしさを多くの人々に知ってもらうとともに、震災からの復興を支援する取り組みに関心を集めたい考えだ。

美しい漆芸の世界を堪能できるだけでなく、産地の現状やものづくりの背景について理解を深められる意義深い展示販売会。伝統を守り続ける職人の思いに触れる中で、私たち一人ひとりに何ができるのかを考えるきっかけとなるだろう。職人の手仕事が生み出す荘厳な輝きを間近に感じられるこの機会を通して、能登の漆芸の奥深い魅力が、より多くの人々の心に届くことを願ってやまない。

---fadeinPager---

1717421898274.jpeg
香合「鷹」代田和哉作 66万円(税込)

---fadeinPager---

5.飾箱_天神.jpeg
飾箱「天神」藤野靖男作 88万円(税込)

---fadeinPager---

7.地球儀.jpeg
地球儀 77万円(税込)

---fadeinPager---

23.センターテーブル.jpeg
センターテーブル「溜」 165万円(税込)

『能登の漆職人との対話』

日時:2024年7月11日(木)〜8月31日(土)
場所:ブルネロ クチネリ表参道店 B2F アートスペース 東京都港区南青山3-17-11
TEL:03-6434-9520