ヴェネツィアの職人が、トッズのアイコンを独自に再解釈。『アート・オブ・クラフツマンシップ』が開催

  • 編集&文:井上倫子
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ムラーノのエングレービング職人のマッテオ・セグソは、エングレービングを施したガラスを天板に埋め込んだ特別なテーブルを手掛けた。

4月に開幕し、世界各国から多くの人が訪れているべネツィア・ビエンナーレ。今回、イタリア館のパートナーを務めるイタリアのラグジュアリーレザーブランドであるトッズは、このパートナーシップを記念し、特別なエキシビション『アート・オブ・クラフツマンシップ | べネツィアの巨匠たちによるプロジェクト』を行った。

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11人のべネツィアの職人が勢揃い

『アート・オブ・クラフツマンシップ 』は昨年、写真家のティム・ウォーカーのディレクションによって行われたミラノでの展示に続く2回目の試みだ。今回はトッズのアイコニックなシューズ、ゴンミーニをモチーフにべネツィアの一流の職人たちが作品制作を実演した。

アルセナーレ地区のイタリア館の対岸の建物が会場となり、吹きガラス職人や、金細工職人、べネチアンマスクの職人など、べネツィアの工芸品を手掛ける職人を中心に総勢11人が勢揃い。彼らはトッズのクラフツマンシップやゴンミーニを再解釈し、自身の職人技で新たな作品を生み出す。トッズへのリスペクトを感じられる、会場全体がアートとも言える空間となっていた。

メイド・イン・イタリーにこだわり、職人による手作業をはじめとするクラフツマンシップを大切にしてきたトッズ。以前からローマのコロッセオやミラノのマリーノ宮の修復などの取り組みを行うなど、芸術や文化への支援も続けている。今回のヴェネツィアでの展示でも、11 人の職人たちがアートと職人技を大切にし続けるトッズの世界観を表現していた。

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べネツィア出身のアーティストでありデザイナーのフェデリカ・マランゴーニは、ゴンミーニのソールをネオン管で表現。ほかにも屋外に展示したネオン管のコイルも制作した。

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カーニバルの仮面職人で、映画『アイズ ワイド シャット』に登場する仮面を制作したことでも知られるセルジオ・ボルドリン。トッズのアイテムに使われるレザーから8点の仮面を制作。

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ムラーノ島で吹きガラスを制作してるロベルト・ベルトラーミは、トッズのシューズ、ゴンミーニを実物大の吹きガラスで制作。

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歴史あるべネツィアの職人工房、マリオ・ベルタ・バッティローロの現オーナー、マリノ・メネガッツォは、ゴンミーニとそのケースを金箔で彩る。メネガッツォが手がけた箔は、ミラノ大聖堂のマドンニーナ、べネツィアのサン・マルコに建つ鐘楼の天使などに使われている。

また、今年4月にはトッズのべネツィア店がリニューアル。サンマルコ広場から5分ほどの場所にあり、19 世紀に建てられた歴史ある建造のなかに250㎡のワンフロアを展開。べネツィア・ヴィエンナーレを訪れた際には、合わせて訪れてほしい。

 

TOD’S

www.tods.com/jp-ja/theartofcraftsmanship/venetian-masters