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去る4月12~14日まで行われた、オートモビルカウンシル2024。単なる車の展示ではなくクルマ文化を醸成するという目的はイベントの盛り上がりを見ても着実に根付いてきたと思われる。ハードウェアとしてのクルマだけでなく、文化というソフトウェアが加わるのはクルマを楽しむスタイルがより熟成した証拠である。また、当初は輸入車のヘリテージカーを中心としたイベントであったが今では、多くの国産メーカーも加わりヘリテージカーの魅力を伝える場となっている。
今回、主催者展示としてピニンファリーナ展の準備を進めていたところ、マルチェッロ・ガンディーニの訃報が届き、急遽、緊急企画として「In Memory of Marcello Gandini」と題し追悼展が行われることになった。マルチェッロ・ガンディー二は世界を代表するカーデザイナーの一人でジウジアーロと共にイタリアのカロッツェリア ベルトーネの全盛時代を支えた人物である。そんな彼が残した車の中から、名作と言われる5台が展示されていたので、写真と共に解説していこう。
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ランボルギーニ・エスパーダ・シリーズ2(1970)
まずは最初の1台。ランボルギーニ・エスパーダ・シリーズ2(1970)。
剣を意味する車名通り、何とも鋭いデザイン。世界一速いフル4シーターのGTカーを目指しフロントにV型12気筒エンジンを搭載、最高速度は245km/hと言われる。視認性を上げる為にリアエンドパネルがガラス製というのが何ともユニーク。
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ランボルギーニ・ミウラ(1968)
ガンディー二を一躍に有名にしたクルマ、ランボルギーニ・ミウラ(1968)。
それまでスーパーカーはフロントエンジンが一般的であったが、エンジンをミッドに搭載。横置きという画期的な設計はジャン・パオロ・ダラーラによるもので、美しいデザインとあいまってスーパーカーを代表する一台となった。
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ランボルギーニ・カウンタックLP400(1975)
そしてガンディー二の名声を確固たるものにしたクルマが、ランボルギーニ・カウンタックLP400(1975)であろう。
カウンタックという車名は開発メンバーの一人がこのクルマを開発しているときにピエモンテ語で「カウンタック=Countach」といつも言っていたのを採用したもの。その言葉の意味は困ったという意味もあるがポジティブな意味での驚きをあらわす言葉でもあり、まさにぴったりの車名である。
4LV12エンジンをミッドに搭載、市販車とは思えないウェッジシェイプは見るものに鮮烈な印象を与える。最新型のレヴェルトまでそのデザインは影響を与えている。
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特徴的なシザードアの脇に立っているのはイベントの共同代表のCG社長 加藤氏。
ランチア・ストラトスHF・ストラダーレ(1975)
ラリー界で暴れまくったクルマと言えばこちら、ランチア・ストラトスHF・ストラダーレ(1975)。
コンパクトなボディサイズと特徴的なグラスエリアが宇宙船のようなイメージ。2.4LV6エンジンをミッドに横置きした、ラリーで勝つこと目的とした戦闘的なクルマである。
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ディーノ308gt4(1974)
パリモーターショーで発表され1973年から1980年まで生産されたミッドエンジンの2+2モデル。
当初は「Dino」エンブレムが使用されたが、1977年以降は「Ferrari308GT4」と改名。「Dino」シリーズはこのモデルを最後に廃止となった。3L・250hpを発揮する90°V8エンジンを搭載、希少な4人乗りのミッドエンジンフェラーリである。
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これまで故・ガンディーニの功績を讃えた車を見てきたが、オートモビルカウンシルでは、日本の車メーカーも参加している。ここからはイベントに出展されていた国産車メーカーの名作を見てみよう。
初代トヨペット・クラウン(RS)
まずヘリテージカーに最も力が入っているのがトヨタであろう。クラウンの初期型であるトヨペット・クラウン(RS)が展示されていたが、レストアというレベルではなく、ほぼ新車を手作りで作ったクルマである。会場には架空の研究所「トヨタ クルマ文化研究所」が設立されていたが、実質的にはトヨタ博物館で既に一部の機能は稼働しているのかもしれない。
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RX500(1970)
最近デザインが冴えわたっているMAZDAのブースには実験車両RX500(1970)が展示されていた。
未来社会における「スピードと人間性の調和」がテーマ。都市間交通を高速で安全に移動できるクルマとしてボディは軽量なプラスチック、エンジンは高性能なローターリーエンジンが搭載された。デザインはウェッジタイプで揚力を抑えるデザインを採用している。
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さて、後半では実際に現地で販売されていた気になるクルマをご紹介したいと思う。