兄の数が多い男性ほど同性愛者になる確率が高い、米調査で判明

  • 文:佐藤まきこ

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兄を持つ男性は同性愛者の数が多い。そんな傾向があることをご存知だろうか。兄の人数が増えるほど同性愛者の割合も増え、姉や弟がいる場合に比べると、その割合はずっと高いという。

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写真はイメージ(ShutterStock)

5人の兄がいる男性の約8%が同性愛者

米フロリダのステットソン大学で心理学を専門とするスコット・セメニーナ教授によると、この傾向はカナダ、アメリカで見られるものだが、メキシコ、トルコ、ブラジルなどの国々でも同様の傾向があるのだという。

同教授によると、これは1990年代頃からわかっているものだそうだ。兄が1人いる男性が同性愛者である確率は約2.6%に対して、兄が2人いる男性ならその確率は33%増えて約3.5%になる。兄の数が増えるほど、同性愛者の割合も増えていき、5人の兄がいる男性の場合は約8%の確率で同性愛者であるというのだ。

姉や弟ではなく「兄がいること」が鍵

また2022年に発表された研究で、1940年から1990年に生まれたオランダの900万人以上のデータで、兄が3人いる男性は、姉が3人いる男性に比べて、同性愛者である確率は41%高く、弟が3人いる男性より80%も高いことがわかったという。

つまり、男性が同性愛者になるのは、弟や姉ではなく、年上の同じ男性の存在が身近にいることが関係するようだ。

幼い頃、「お兄ちゃんがほしい」「お姉ちゃんがほしい」などと、兄妹の存在について考えた人は多いだろう。そんな身近な兄妹の存在が、同性や異性に惹かれるきっかけに何らかの影響を与えているものなのかもしれない。

【出典】
https://nypost.com/2024/04/15/lifestyle/why-gay-men-often-have-older-brothers-fraternal-birth-order-effect-explained/