4月上旬に台湾を襲ったマグニチュード7超えの大地震。崩壊した建物があるなか、救助に活躍した1匹のレトリバーがいる。「ロジャー」という名前のこの犬は、警察犬の試験に落ちてしまった経歴があるという。
瓦礫の中から被災者を救助
台湾の過去25年の歴史で最大級となった今回の地震。崩壊したビルがあちこちにあり、建物などに生き埋めになった人も少なくなかった。そんななか、瓦礫から13人目の被災者が発見された。この被災者の女性の発見に活躍したのが、現在8歳のロジャーだった。
そんな活躍とは裏腹に、ロジャーは現地の報道カメラの前で、記者のマイクをかじろうとしたり、おもちゃとして与えられたぬいぐるみを引き裂いたり、おちゃめな姿を見せていた。救助犬に対する世間的なイメージとは違うかわいらしい姿は、人々の心を鷲掴みにしたようだ。
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遊ぶことが好きすぎて警察犬にはなれず…
そんなやんちゃなロジャーは、もともと警察犬を目指していたという。台北市の税関にある探知犬訓練センターで、麻薬探知犬になるための訓練を受けていた。しかし遊ぶことが大好きで、とってもフレンドリーな性格のせいか、麻薬探知犬としての試験をパスすることはなかったそうだ。
ただ、先日起きた台湾地震で、ロジャーは高雄市消防局の捜索救助チームに加わることに。今回のチームへの参加は、人々を救助したということ以外にも、人々にプラスをもたらしたのかもしれない。疲れているはずの救助活動後にもかかわらず、もらったおもちゃで楽しそうに遊んでいる姿に、見た人は思わず微笑んでしまったというのだ。災害に見舞われた直後の人々の心に、あたたかな光をもたらしたのではないだろうか。
ロジャーは間もなく、人間なら高齢にあたる9歳の誕生日を迎える。高雄市消防局ではリタイアを考える年齢ではないかと話している。子犬のようなかわいらしさを見せるロジャーだが、救助犬としてのキャリアはもう間もなく終わりを迎えることになるのかもしれない。
【出典】
https://people.com/dog-who-flunked-out-police-academy-helps-taiwan-earthquake-rescue-efforts-8629813
https://www.youtube.com/watch?v=xLdSxKmNKQ8
https://www.youtube.com/watch?v=oqFhhjwiQ78
https://twitter.com/nytimes/status/1778085559379882253
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Roger, a Labrador retriever, has been looking for people trapped or buried in the 7.4-magnitude earthquake in Taiwan this month. The 8-year-old rescue dog, who was once deemed too friendly to sniff out drugs, found the body of the earthquake's 13th victim. https://t.co/9ZmVBSfVEy
— The New York Times (@nytimes) April 10, 2024