70歳のMIUMIU大ファン女性が、パリコレのランウェイモデルに抜擢!「見てください。これが70歳の私です」

  • 文:大村朱里

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チン・フイランさんが独自につくったルックブック。

認めたくはないが、昔から典型的な "スタイリッシュな女性 "には一定のイメージがあるのは事実だ。ファッション業界は、このような不公平な美の基準を助長する役割を担ってきたが、近年では、人種、年齢、体型、性別に関して、ランウェイのキャスティングでの多様性を優先するブランドも出てきた。

そんななか、3月に行われたパリ・ファッションウィークで「MIUMIU」が大好きな70歳の女性がランウェイデビューを飾った。彼女がランウェイを歩くまでに至った経緯が再び話題に上がっている。スタイルのセンスは年齢とともに失われるものではないことを思い知らされた。

パリコレのランウェイを飾った、70歳のMIUMIUファン女性医師

「50歳以上のモデル?インフルエンサー?映画界で有名な女優?」新顔である彼女がMIUMIUのFW24コレクションに登場した時、多くの人が疑問に思ったことだろう。彼女は、上海出身のチン・フイランさん(70歳)。彼女は医師であると同時にファッション愛好家であり、特にPRADAとMIUMIUが大好きなトップクライアントである。

ランウェイでは、先の尖ったバレエシューズに、ボリュームのあるシルバーの花があしらわれたグレーのダブルブレストのロングコートを羽織っている。そして、オーバーサイズのバイカーグローブ、黒のスカーフ、茶色の小さなレザーバッグを持ち、堂々と歩く姿はモデル顔負けだ。しかし、70歳の上海で働く医師が、どのように世界4大コレクション「パリコレ」のランウェイの舞台にたどりついたのだろうか?

彼女は自身のインスタグラムでこの夢のような経緯を語っている。始まりは彼女の息子が彼女のために、インスタグラムのアカウントを開設したことだった。MIUMIUとPRADAの大ファンだというチン・フイランさん。彼女は、同ブランドのアイテムで組んだコーディネートを投稿し始めた。

彼女のインスタグラムの投稿を見ると、ほとんど同ブランドのトータル・ルックをするチン・フイランさんの写真が150ルック以上ある。毎日着ている服、靴、アクセサリーのコレクションは、自宅のソファ、街の通り沿い、ショッピング中や休暇中など、さまざまな場所で撮影されている。そんな彼女の投稿はすぐに多くの人の目に止まり、徐々に世界中の人からコメントが寄せられた。そしてある日突然、彼女のインスタグラムのDMにMIUMIUのランウェイモデルとしての招待状が届いたという。

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「絶対に夢は諦めないでください」

彼女はインスタグラムの投稿で、この出来事について以下のように語っている。

「息子がインスタグラムのアカウント登録を手伝ってくれて、投稿の仕方やコミュニケーションの取り方を教えてくれてから、新しい世界への扉が開いたような気がします。世界中の友達がコメントや“いいね!”をくれました」さらに「ある日、私のインスタグラムにMIUMIUからショーの招待状が届いたの!ダイレクトメッセージから正式な招待状が届くまで、ほんの数日しかなかった。本当のことです!MIUMIUのFW24のショーに正式に招待されたのです!」

彼女は続けて、感謝と夢を追いかけることの大切さを綴った。

「自分を証明する機会を与えてくれたチームのみんなに感謝します。パリで私に微笑みかけ、励ましてくれた全員に本当に感謝しています…絶対に夢は諦めないでください。70歳になるまで、私は医師として患者さんのお世話をするだけでした。そんな私が70歳になってキャットウォークに登場するなんて、誰が想像できたでしょう?見て!ここはパリよ!見て!これがMIUMIU。これがMIUMIUのランウェイ!見て!これが70歳の女性よ」

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この衝撃的な出来事は、メディアでも大きく報じられたようだ。

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堂々とショーを闊歩するチン・フイランさん。

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まるでモデルのようなポージングのチン・フイランさん。本人インスタグラムより。

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打ち合わせの様子も、まるで撮影のワンシーンのようだ。本人インスタグラムより。

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交差点を渡る様子もモデル顔負けだ。本人インスタグラムより。

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プラダを着こなすチン・フイランさん。本人インスタグラムより。