アマングループの新ブランド「ジャヌ」で味わうべきグルメまとめ

  • 文:東龍
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2024年はまだ3ヶ月を過ぎたばかりだが、3月13日に今年最も注目するべきラグジュアリーホテルがオープンした。麻布台ヒルズに誕生したジャヌ東京は、アマンの姉妹ブランドホテルで、ジャヌブランドの世界初の拠点だ。これから世界12カ所に展開するという。

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「ジャヌ メルカート」は天井高のある開放的な空間。ホテル全体の空間も非常に広々としてゆったりとしたつくりだ。

ジャヌ東京の特筆するべきところは、8つもの料飲施設を擁していて、目を見張るほどホテルグルメが充実していること。国内のラグジュアリーホテルで料理長を歴任してきた高木忠宏が総料理長を務めており、どの料飲施設も盤石の体制となっている。ジャヌ東京のガストロノミーの魅力をお伝えしよう。

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出色のカウンターガストロミー

昨今の美食のトレンドはほぼ“おまかせのカウンターガストロミー”一択となっている。実際のところ、この潮流に乗ることができているホテルになかなか巡り合えないが、ジャヌ東京はここに見事アジャストしている。

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炭火の香りが心地よく広がるカウンターガストロミーの「SUMI」。

「SUMI(スミ)」は伝統的な炭火焼きを現代風にアレンジしたカウンターガストロミーだ。おまかせコースの「おまかせ燈」は、2回転制で一斉スタートになっている。国内外資系ホテルやレストランで経験を積んだ料理長の大塚久輝が、旬のオーガニック食材を中心にして、炭火焼はもちろん、食材に炭を焼きつけるなどし、さまざまな手法ですべての料理に炭を用いているのだ。店内中央にあるライブキッチンを囲むカウンター席は、臨場感たっぷりの特等席。

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同じくカウンターでも江戸前鮨をいただくなら「飯倉(イイグラ)」へ。大将の篠原邦宏氏は国内有名店で研鑽を積んだ。

カウンター7席で「おまかせコース」を楽しめるのが、江戸前鮨の伝統を再解釈した「飯倉(イイグラ)」。日本と香港にある数多のミシュランレストランで研鑽を積んだ篠原邦宏が大将を務める。海の恵みと旬の食材を用いた四季折々の酒肴を提供しており、赤酢と黒酢をブレンドしたシャリ、もしくは、白酢による白シャリを、ネタによって使い分けているのが白眉。小肌などの酢〆、穴子などの煮物、鮪などの漬けといった、江戸前鮨ならではの妙妙たる味わいに預かれる。テーブル10席では、気軽にアラカルトで注文できるので、自由にセレクトしたいのであれば、こちらをどうぞ。

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気軽に楽しめるアラカルト 

アラカルトを堪能できるレストランは他にもある。ニューヨークの“ダウンタウンダイニング”を思わせるのが「ジャヌ グリル」だ。間近に捉える東京タワーや中央に配されたライブキッチンを鑑賞しながら、和牛やシーフードなどのグリル料理が楽しめる。

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「ジャヌ グリル」ではていねいな火入れで食材を美食に昇華させている。

料理長に就任したのは、肉への愛情と造詣が深い櫻井剛。シグネチャーは櫻井が肉質に自信をもつ「島根県まつなが牛サーロイン(180g)」。シンプルな味付けや火入れで、牛肉のポテンシャルが引き出されている。落ち着いたテーブル席もいいし、迫力満点のカウンター席もお薦めだ。

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モダンチャイニーズ「虎景軒(フージン)」は開放的なダイニングが印象的だ。客席からダイナミックな広東料理の調理風景を見ることができる。

「虎景軒(フージン)」は赤をテーマカラーとしたモダンチャイニーズ。本場中国でも経験を積んだ料理長の山口祐介のもと、広東料理の技法をベースにし、コンテンポラリーにアップデートした60種類以上ものアラカルトが提供されている。必食メニューは「北京ダックの窯焼き」だ。熟練の技で香ばしくカリッとしたテクスチャーに仕上げていて、北京ダックの妙味をとことん味わい尽くせる。点心は本場の点心師による手作りでバラエティ豊かだから、飲茶で利用するのもいい。

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開放感のあるテラス

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緑あふれる麻布台ヒルズの中庭が臨める「ジャヌ メルカート」。

都内屈指の面積を誇る麻布台ヒルズのホテルだからこそ、開放感にあふれるテラスを堪能したい。「ジャヌ メルカート」はクラシックでにぎやかなイタリアの市場をコンセプトにした開放的なオールデイダイニング。緑が広がる中庭に面していて、天井高のある店内に93席、ワンちゃんも同伴できるテラスには58席があり、広々とした空間。ブレックファストからディナーまでオープンしていて、活気ある朝市のような躍動感を体感できる。国内外の星つきレストランでの経験をもつ料理長の山口卓也によって、クラシックなイタリア料理のほか、コールドカットセレクションやチーズまで味わえるのだ。カウンターで打つ生パスタと見た目も映える「メルカートシーフードタワー」は食べ逃せない。

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「ジャヌ パティスリー」のシグニチャーである「タルニー」は、サンスクリット語で「薔薇」を意味する。季節によって異なるフルーツを使用。

その隣にあるのが、「ジャヌ パティスリー」。外資系ラグジュアリーホテルで経験を積んだ野口ゆきえがペストリーシェフを務めている。ヨーロッパの伝統を受け継ぐ生菓子や焼き菓子を取り揃えているので、手土産にもぴったりのスポットだ。

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「ジャヌ東京オリジナルティー&オレンジ」と「プレーンのスコーン」2種。王道の三段プレートが見目麗しい。

「ジャヌ ラウンジ & ガーデンテラス」はアフタヌーンティーや厳選したティー&コーヒーが自慢。ロビーから続く高い天井とミラーの壁に映える大きなランプシェードが、非常に魅惑的だ。色鮮やかなエディブルフラワーをふんだんにあしらったスイーツや、麻布台ヒルズをイメージしたセイボリーである「ジャヌ東京オリジナルティー&オレンジ」と「プレーンのスコーン」2種を味わえる。全68席のうちガーデンテラスが42席もあるので、天気のいい日にはテラス席をチョイスするのがいい。

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充実したアルコールのラインアップや心踊るカクテル

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炭火の幽香が広がる素晴らしい空間。日本酒やワインとのペアリングがイチオシの「SUMI」。

ガストロノミーに酒は必須だ。「SUMI」では炭火の香りに寄り添う日本酒やプレミアムワインが揃っているから、日本酒ペアリング4種or5種や、シャンパーニュと白・赤ワインと日本酒のペアリング全5種がイチオシだ。

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「ジャヌ バー」のシグネチャーカクテル「ブラーオイスター(ジンベース)」。そのほかにも、クリエイティブな一献が提供されている。

「ジャヌ グリル」はふたつのセラーには約2500本ものワインが収納されているので、ワインをセレクトしてもらいたい。日本を代表するミクソロジストの南雲主宇三がカクテルを監修しているのが「ジャヌ バー」だ。シグネチャーカクテル「ブラーオイスター(ジンベース)」をはじめとして、最新のミクソロジーカクテルが嗜める。

「ジャヌ メルカート」ではグラスワインも充実しているので、気軽にふらりと寄ってみるのがいい。「虎景軒」はナチュールワインが充実していて、しっかりめの中国料理と合わせれば、滋味も増す。

ジャヌ東京は意外なほどに料飲施設が充実していて、そのどれもが一度は訪れたくなるようなところばかり。気になったレストランに訪れるのもいいし、全ての施設を制覇してみるのも一興だ。

ジャヌ東京

www.janu.com/janu-tokyo/ja/

 

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グルメジャーナリスト 東龍

1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口で分かりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。