飛行機に水筒を持ち込みたいとき、水筒のタイプによっては思わぬ悲劇を招くかもしれない。
米オレゴン州に住むTikToker女性のカット・ダービーさんが、自身の失敗談をもとに、機内でストロー付きのワンタッチ水筒を使用することの危険性をシェア。自分もやってしまった、あるいは自分は巻き込まれたなどの反応が寄せられ、95万回以上再生される話題になっている。
ダービーさんが持ち込んだ水筒は、いわゆるストロー蓋タイプの保温水筒だ。厚手のフタに飲み口が内蔵されており、半回転させて引き出すと飲み口としてセットされる。飲み口から本体内にストローが伸びているため、水筒を傾けなくてもストローでドリンクを吸い出せるしくみだ。本体は金属製の真空断熱タンブラーになっている。
しかし、密閉性の高さと便利なストローがアダになってしまった。乾燥しがちな機内でダービーさんが喉を潤そうとしたその瞬間、吸い口を開けると同時に中から大量の水が噴出。周囲15人ほどに水が降りかかる大騒動になったという。
気圧差で噴き出した
地上で栓をした水筒は、内部の気圧が高いままに保たれていた。上空で開栓したことで圧力が解放され、予想を超える勢いで中身が噴出した模様だ。
通常のペットボトルやシンプルな構造の水筒であれば、おそらく上部に溜まっている空気が漏れるだけで済んでいただろう。しかし、ストローが災いしたようだ。水筒上部の空気は逃げ場を求め、内部の液体を下向きに強く押し出す。押された水はストローを駆け上り、水筒の外へと勢いよく飛び出した。
TikTokの動画でダービーさんは、当時の慌てようを語る。
「水圧（気圧差）のことを、すっかり忘れていたんです」
開けた瞬間、勢いで噴き出した水は本人に降りかかっただけでなく、前の列や後ろの列、通路を越えた向かい側の席などに飛散。周囲一帯に、30オンス（約890mL）ほどの水が降り注いだという。
「それでも止めることができませんでした。だから穴を指でふさぎながら（飲み口を）押し戻して、顔じゅう水浸しになって（止めたんです）」「私の過ちが参考になると嬉しいです」
「私もやっちゃった…」意外にありがちなミス？
レアなケースかと思いきや、このタイプの水筒では意外に多い失敗のようだ。ある女性視聴者は、自分も隣の席の子供にやられたことがあるとコメントしている。
「夜行便でやられたことがあります。やっと眠りに落ちるかというまさにそのとき、隣の子により水責めに（不満顔の絵文字）」
別の女性視聴者は、自分もやってしまったと告白。
「終わりの見えない噴水みたいだった！ 機内安全ビデオでも触れてくれるといいのに」
さらに別の女性が打ち明ける。
「もっとひどかった！ 私たちの場合、チョコレートミルクを入れていたんですよね……。2人の子供を連れての旅行だったので」
失敗談の告白は続く。
「娘との旅行で、真っ赤なジュースを入れていたんです。一口飲もうと娘が開けた瞬間……あたりはまるで犯罪現場のようなありさまに！」
解決のアドバイスとして、ストローを引き出す前にキャップを緩めると圧力差がなくなり、安全に飲むことができるとのコメントも寄せられている。とはいえ子供が水筒を持っているときは、気圧差のことなど忘れて飲もうとしてしまうことがあるかもしれない。
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水筒の持ち込みはOKだけど…
なお、動画コメント欄では、なぜ機内に水を持ち込めたのかとの疑問も寄せられていた。国内線の場合、保安場で検査を受けることがあるが、水の入った水筒を持ち込むことは基本的に認められている。
国際線の場合、水の入ったまま水筒を持ち込むことはできないが、水筒を空にすれば保安検査場を通過できる。その後の保安エリア内には給水器が設置されており、手持ちの水筒を再び満たすことが可能だ。空港によっては自前のボトルに詰めやすいよう、垂直に水が落ちるタイプのものも用意されている。
保安場では空の状態で安全を確認してもらい、その後搭乗までの時間に給水器から出る安全な水を詰めるテクニックは、空港内の高いドリンクを敬遠する旅行者のあいだでよく知られている。あるいは、保安エリア内の売店で購入したドリンクなどを詰め替え、フライトの後半に温かいまま楽しむ応用法もある。
いずれも水筒を賢く活用するテクニックだが、ストロー付きのタイプは避けるのが賢明のようだ。
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@lifted_pdx Never fly on a plane with a water bottle with a straw in it. #holidaytraveltips #travelmistakes ♬ original sound - Kat Darby Lifted Book Reviews
動画：「そうしたら水が噴き出して…」赤面の瞬間を語るダービーさん。