ワニの胃から70枚の硬貨を摘出! 「コインを投げ込まないで」と動物園が注意喚起

  • 文:大村朱里

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Shttterstock-Vladyslav Starozhylov ※画像はイメージです

アメリカ・ネブラスカ州にある動物園が、ワニの胃から70枚の硬貨を摘出したことを発表。来園者にコインを池に投げ込まないように呼びかけた。

ワニの胃から見つかった70枚のコイン

ネブラスカ州・オマハにあるヘンリー・ドアリー動物園は2月上旬、白色のアメリカアリゲーターの定期検査でレントゲン撮影を行ったところ、胃の中に大量のコインが詰まっていることを発見。中でも、動物園で飼育されている10匹のうちの1匹である「ティボドー」と名付けられたワニは、健康上の問題を懸念して7ドル(日本円:約1045円)相当の小銭を取り出す手術を受けたことをSNSで公表した。

ヘンリー・ドアリー動物園の準獣医であるクリスティーナ・プルーグ氏は、動物園のFacebookでの投稿で、「ティボドーは麻酔をかけられ、安全に処置をできるように様々な配慮がなされました」と説明。

「彼の口を固定し、硬貨を取り除くための道具を安全に体内に入れるために、プラスチックのパイプが通されました。ティボドーは現在回復し、展示場所に戻っています」

そして「来園者は 動物園の池にコインを投げ込まないでください 」と最後に付け加えた。

動物園は、コインを池に投げる代わりに、小銭は記念コインに換金するか願いの井戸に投げ入れることを薦めている。この注意喚起と共に投稿された画像には、獣医師と見られる人々が、ディボドーを囲って真剣な眼差しを彼に向けている。また、3枚目の画像には、取り出された70枚ものコインがプラスチックカップの中に大量に詰められている様子も見られた。

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ワニの口に直接投げ込まれている可能性も...

ティボドーの手術を担当したプルーグさんはその後、地元テレビ局KETVの取材に対して、この問題についてコメント。彼女によると、ワニたちは池の中にあるコインを地面から掬い上げたのではなく、コインはワニの口に直接投げ込まれている可能性が高いと語った。

「彼らはとても細いので、地面からコインを取るのはとても難しいのです。何人かの来場者はゲーム感覚でワニの口にコインを投げ込んでいるのではないかと想定しています」

他の動物園で同様の注意喚起がされていたことも

お金を投げ込まないよう来園者に呼びかける動物園は、ヘンリー・ドアリーが初めてではない。2020年、アメリカ・ミズーリ州のセントルイス動物園もFacebookに動画を投稿。動物衛生担当副園長が、飼育するワニのレントゲン写真を取った際に、一匹の胃の中にコインと思われるものが入っていたことを説明。

「レントゲンでは金属は白く映るので、これは異物です。おそらく、ワニの飼育する池に投げ込まれたか、落ちたコインでしょう。このようなものが飼育ケージに入れられると、動物たちに危険が及びます」

「注意してください。動物たちは誤って落ちてきたものを口にする可能性があります。もしそのようなことが起こったら、動物園の従業員を見つけて知らせるか、近くの看板に記載されているビー・カインド・ラインの電話番号に電話してください」と続けた。

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ワニの口から取り出された70枚ものコイン。

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ヘンリー・ドアリー動物園の準獣医であるクリスティーナ・プルーグ氏による投稿。