ハリー王子&メーガン妃の新サイトに批判殺到…その理由とは?

  • 文:宮田華子
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@ PageSix – Xのキャプチャ画像。

去る2月12日、ハリー王子とメーガン妃が新ウェブサイト新ウェブサイトをローンチした。

 

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@RNN_RoyalNews – Xのキャプチャ画像。

これまで2人は「サセックス・ロイヤル(SussexRoyal.com)」という屋号のオフィシャルサイトと2人が創設した「アーチウェル財団」のサイトを運営し、慈善活動に関する最新情報を発信してきた。しかし現在は、これら2つサイトは新サイトへのアクセスを促されるか、またはリダイレクトするよう設定されている。

 


「サセックス・ロイヤル」にアクセスすると、ポップアップが現れ、新サイトに促される。

新サイトのトップページはディープブルーの背景、笑顔の2人の画像、サセックス公爵夫人の紋章が映し出されている。そして「サセックス公爵&公爵夫人であるハリー王子とメーガンの“オフィス”(The Office of Prince Harry & Meghan The Duke and Duchess of Sussex)」というという説明が表示される。

サイトの構成はとても簡潔だ。トップページ以外は「About(オフィスについて)」、ハリー王子とメーガン妃各々の「プロフィール」、そして2人の活動報告が更新される「ニュース」のみ。サイトの下部のバナーから「アーチウェル財団(このサイトもドメインを含め刷新された)」、2人の製作会社である「アーディウェルプロダクションズ」、そして旧サイト「サセックス・ロイヤル」に飛べるようになっている。

新サイトは公式にアナウンスされることなく、突然ローンチした。2月12日~13日にかけて多くのメディアが一斉に報じると、洗練されたデザインや構造を褒める声もあったものの、普段は2人に対して好意的な意見を持っていた人たちを含め、批判的な声が大きくあがった。

なぜそんなにも批判の声があがったのか? それは人々がこの新サイトを通じて感じた「違和感」「モヤモヤ感」だと考えられる。

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ドメイン名から「Royal」は消え、「紋章(Coat of arms)」は使用


新サイトのドメインは「Sussex.com」。旧サイトのドメイン「SussexRoyal.com」から「Royal」の文字が消えている。

「Royal」を削除したことに意味があるのだろうか? そう思いつつ新サイトにアクセスすると、トップページの上部に、メーガン妃のために結婚時にデザインされた「公爵夫人の紋章」を使用していることに気付く。

 


ハリー王子には別の紋章があるが、メーガン妃の紋章は、左側はハリー王子、右側はメーガン妃を意味する模様であるため、(ハリー王子の紋章ではなく)こちらを使ったと推測される。2人のジョイント紋章は、公式に公開されていない。

ハリー王子とメーガン妃は2020年1月8日、突然「シニア・ロイヤル」からの引退を宣言し、カナダに移住。その後アメリカに居を移し、現在も同地で暮らしている。

「シニア・ロイヤル」とは公務を行う成人した王室メンバーのことだ。時を同じくして夫妻は旧サイト「サセックス・ロイヤル」を立ち上げた。王室としての公務を行わないのに「ロイヤル」をブランド名に使用することに当時も批判が上がったが、「サセックス・ロイヤル」というブランド名は、2019年4月のInstagram立ち上げから使用しているものだ。旧サイトのロゴは正式な「紋章」とは異なる、あくまでハリー王子&メーガン妃が作ったオリジナルロゴだ。この点において、「シニア・ロイヤル引退」を考慮し、配慮した形跡が見られた。

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「サセックス・ロイヤル」のinstagramアカウントは2019年4月2日に初投稿。@sussexroyal – instagramのキャプチャ画像。

しかし、今回の新サイトでは、旧サイトのロゴを使用せず、「紋章」をサイトのトップに持ってきている。この点について専門家や熱心なロイヤルウォッチャーたちは驚き、「2人が再び“ ロイヤル感”を全面に押し出したいという意図の表れなのでは?」と指摘。「公務を行っていないのに、それはアリなのか?」という疑問を投げかけた。

「ロイヤル・キャリア」はなかったことに

ドメインから「Royal」を消したことに疑問は残るが、「紋章」の使用を見る限り「やはり王室メンバーであることが『最大の売り』なのだと腹をくくった」という解釈もできる。しかし、サイトの内容を見てみる、そうとも言えないのだ。

ハリー王子およびメーガン妃のプロフィールについて、ハリー王子は軍歴、慈善活動、回顧録『スペア』の出版については触れられているものの、イギリス王室に生まれ、王位継承順位5位の「王子」であることについての記載はない。

 

「インヴィクタス・ゲーム」のパトロンとして、カナダを訪問したばかりの夫妻。

メーガン妃も同様だ。説明の大部分を「フェミニストで人権とジェンダー平等の擁護者」としての役割に重点を置いている。俳優業の経歴には触れているものの、2018年にハリー王子と結婚したこと以外、「王室とのつながり」について一切触れていない。

不自然なほど「ロイヤルの背景」を消し去ったプロフィール。多くの人が違和感を持つのは当然である。

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でも子どもたちは「プリンス」と「プリンセス」

もう1つ注目される点は、息子と娘のタイトル(称号)についてである。ハリー王子とメーガン妃、両者共プロフィールの最後に「2人の子どもたち、アーチー“王子”とリリベット“王女”と共にカリフォルニアで暮らしている」と記載している。

アーチー王子とリリベット王女は誕生時には「王子」「王女」のタイトルはなく、この点についてハリー王子とメーガン妃が不満に思っていることは、2021年3月に放送されたオプラ・ウィンフリーによる夫妻へのインタビューでも語られている。

アメリカCBSテレビで放送された「Oprah With Meghan And Harry」。

その後2022年9月にエリザベス女王が死去し、ハリー王子の子どもたちは「現国王の孫」となったため、希望すれば「王子」「王女」のタイトルを与えられることとなった。ハリー王子とメーガン妃は2023年3月、リリベット王女の洗礼式を機に子どもたちに「王子」「王女」のタイトルを使用しはじめ、またイギリス王室も公式サイトを更新し、正式に2人を「アーチー王子」「リリベット王女」として紹介している。

つまりハリー王子とメーガン妃はかねてからの希望通り、息子と娘を「王子」「王女」にすることが出来たのであり、これは彼らによってはヴィクトリー(勝利)であった。

このような経緯があるため、新サイトでもあえて「王子」「王女」と記載したかったことは理解できる。とは言え、サイト全体を見渡したとき、「王室メンバーであること」を強調したいのか、そうでないのか、どちらなのかよく分からないという「モヤモヤ感」が漂うのも事実だろう。

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「結局どうしたい?」2人の悩ましい状況

世界中にファンも多いが、2020年以来、常に批判にもさらされているハリー王子とメーガン妃。本人たちは「ロイヤルの後光にしがみつきたくない」ものの、それが現在のところ「最大の売り」であることは周知の事実。

今回ドメインネームを変えてまで自分たちのブランドを刷新するための新サイトを立ち上げたのだが、結局「ロイヤルでいたいの?」「いたくないの?」がよく分からないため、多くの人に違和感を与える結果となった。

本人たちも「どうするのがベスト」なのか考えあぐねているのだろうが、今度どちらかに振り切れるのか?――2人の動向が注目される。

【次ページ:動画あり】国王のお見舞いに来たものの…とんぼ返りのハリー王子

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2月6日にガンであることを公表したチャールズ国王。その日のうちにハリー王子はアメリカから駆け付けたが、面会はたった45分ほどだったようだ。