CHANEL(シャネル)
ボーイ ドゥ シャネル リップ ボーム
Check Points
☑うるおい
☑シアバター配合
☑マットな仕上がり
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スキンケアにハマって以来、私は化粧水、美容液、乳液とあれこれ買い込んでは試し、さらには洗顔料、フェイスシート、ふき取り化粧水、日焼け止めとさまざまなジャンルに挑戦してきた。ところが、自分でも気づかないまま、ひとつだけ未経験の製品があった。リップクリームである。そもそも「唇をケアする」という発想がなかった。これまでの人生で唇について考えたことが一度もなかったから、スキンケアに夢中になっても唇をどうにかしようと思いつかなかったのである。
唇をケアすれば、顔の特徴が思ったより変わる。私自身、リップクリームを塗るようになって、より自分の顔に対する愛着が湧いた。唇をぷっくりさせたいと思いながら毎日を過ごしている。男性だって唇はセクシーなほうがいい。個人的に目指したいのは『トゥームレイダー』のアンジェリーナ・ジョリー。まずは潤いを保ち、乾燥しないような唇にすることを念頭に始めてみてほしい。きっと顔全体が明るく変化するはずだ。
スキンケアを通じて「男らしさ」から脱却しようと考えていた私だったが、そんな目標を掲げる身であっても唇のケアはちょっと照れ臭い。特にあの、女性が口紅を塗った後に行う「んぱっ」はどうか。あれを自分がすると考えると、なかなか恥ずかしくて躊躇してしまう。とはいえ寒い季節になると、唇が乾燥し、誰かが冗談を言って「わはは」と笑った瞬間などに、唇が思い切り割れて出血するといった惨事も起こりやすい。まずは保湿が重要なのだ。
「ボーイ ドゥ シャネル リップ ボーム」は、シャネルの男性用ラインのリップクリーム。唇の潤いを保つホホバオイルやシアバター、ビタミンE誘導などの成分が特徴で、これさえつけておけば冬場の乾燥も怖くない。ベタつかず、さっぱりした使い心地も男性向き。ミッドナイトブルーのシックなデザインの容器も洒脱さを感じさせる。塗った後は必ず「んぱっ」をキメてほしい。
伊藤 聡
海外文学&映画ライター。40歳を過ぎてから美容に目覚める。著書『電車の窓に映った自分が死んだ父に見えた日、スキンケアはじめました』(平凡社)が発売中。
※この記事はPen 2024年3月号より再編集した記事です。