300万円でマイホームゲット!“折りたたみハウス”を実際に買ってみたら…

  • 文:山川真智子

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Skorzewiak-Shutterstock

いまやないものはないといわれる米オンラインショッピングの大手アマゾンでは、格安の折りたたみハウスまで販売している。実際に購入した人がソーシャルメディアで家の様子を投稿。物価高で家賃は上がり、マイホーム購入も難しいアメリカで、若い世代の関心を集めている。

小さな家の人気上昇中 設置も簡単!

話題の折りたたみハウスにはZolyndoというブランド名が付けられており、お値段は1万9999ドル(約300万円)から3万4999ドル(約525万円)となっている。商品ページによれば、最も安いものは、広さ約24.2平方メートル(14.5畳分)ほど。拡張可能な鉄骨フレーム、断熱材が使用されており、ベッドルーム2つにキッチン、リビングルーム、トイレ付きだ。

ニューヨーク・ポスト紙によれば、近年はタイニー・ハウス人気が高まっており、ホームセンターでもプレハブの小さな家が販売されている。アマゾンの家は、4~5日で発送可能。展開するのもシンプルだという。

“買ってみた”動画に興味津々! 思わぬ問題点も

実際に折りたたみハウスを購入した人たちが、情報を提供している。ソーシャルメディアで発信するクリエーターのグループが、最近TikTokやYouTubeに組み立ての様子を投稿。機能性などを紹介すると、大きな反響を呼んだ。

ハウスは巨大なアマゾンの箱の中に納められており、輸送用コンテナのような外観だ。組み立ても、文字通り広げるだけなので簡単だとグループの一人は述べている。

組み立て後に発覚したのが、電気コンセントがなかったことだ(これはアマゾンの商品ページにはしっかり書かれている)。水道の取水口と排水口は設置されているが、グループの一人がトイレを使用すると、排水口にパイプをつなげていなかったため、家の周りが水浸しというアクシデントも起きた。ソーシャルメディアには、電気、上下水道の作業が必要なため、事前に調べておいたほうがいいというコメントもあった。

投稿されたYouTube動画を見たロサンゼルス在住のジェフリー・ブライアントさんも、折りたたみハウスを購入した。ニューヨーク・ポスト紙によれば、23歳のブライアントさんには、祖父から受け取った遺産があったという。ハウスを注文後に「早まったかも…」というビデオを投稿したところ、アマゾン側が注文をアップグレードして、無料のソファーもおまけで送られたという。

ブライアントさんのハウスには、廊下、キッチン付きリビングエリア、シャワー付きバスルームがついてなかなかに豪華だが、天井が低いことなどへの不満があり、やはり勢いで買ったことを後悔。住まずに民泊として貸し出したいと述べている。

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オンラインでは買いづらいかも… 評価も分かれる

普通の家に比べれば格安のアマゾンの家だが、オンラインで買う商品としては高額で、支払い時に問題も起きている。若者向けプラットフォーム、ユニラッドによれば、あるティックトッカーは、クレジットカード決済で購入ボタンを押し、念のためカード会社にも家を買ったと連絡しておいたが、アマゾンのアカウント上で詐欺とみなされ購入できなかったという。ハウスを複数買って賃貸ビジネスを始めるつもりだったため、現在はアマゾン以外のプレハブ住宅を物色中らしい。

ソーシャルメディアでは、「物置みたいな家に300万円は異常」「電気や水道の作業は手に負えない」という意見もあったが、「実家の土地にただで置きたい」「素晴らしい投資」「皮肉なしで住めると思う」など、ポジティブな意見も多々あった。

ちなみに折りたたみハウスには「極端な気象条件(嵐、竜巻、ハリケーン、洪水、吹雪など)では室内にとどまらないでください」と不安な説明書きもついている。近年、異常気象が増えているだけに、安全性が気になるところだ。

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話題になった“買ってみた”映像の一部。

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@hittaa_jeff 5 guys and 27 mins later 😫 ITS HERE😫😍 #FYP #foryou #amazon #house #unfoldhouse #foryoupage #newhouse #update #explorepage #pt2 ♬ original sound - Jeff Bryant

 ブライアントさんのハウスの様子。

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