
今を遡ることおよそ4年と数ヶ月。テスラからSF映画に出てきそうなフューチャーラギットな車が初公開され、世界中が度肝を抜かれたのは、2019年11月21日のことだった。
車の名前はサイバートラック。同社初の電動ピックアップトラックで、コンセプトカーではなく実際に販売される車だった。公開からわずか2日後の11月23日には予約受注が14万6000件に達したことをCEOのイーロン・マスクが当時ツイッター(現X)で公表している。
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専門家から“絶対に作れない”とまで言われた車だけに、市販に至るまでにはさまざまな困難が立ちはだかっていたことは想像に難くない。米国で待望の出荷が始まったのは昨年11月。日本での発売や街中を走る姿を心待ちにしている人も多いだろう。
そんな注目の一台が日本展示ツアーを開催。2月25日(日)まで最初の会場である東京・豊洲のチームラボプラネッツ TOKYO DMMで実車が展示されている。
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サイバートラックを間近で見ると、これまで市販されてきたどの車とも一線を画す強烈な存在感にあらためて驚かされる。
外骨格はウルトラハードステンレススチールエクソスケルトンと名付けられた、語感からして頑強なステンレス素材で構成。高い衝突安全性を誇るばかりか、防弾能力すら備えている。日本においては銃撃される心配はほぼゼロに近いが、それでも弾丸を浴びても平気だと言われれば、頼もしさが半端ない。
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ボールヘッドカバーを閉じた状態のバックショット。

展示車両のサイズは5,682.9×2,413.3×1,790.8mm。最大収納量が3,423.5L、最大牽引力は4,990kg。花粉やほこり、ウイルスなど空気中の粒子の99.97%をキャッチできる医療グレードのHEPAフィルターまで標準装備されている。花粉症の人でも、くしゃみや鼻水に悩まされることなく運転できるのは何気にありがたいのでは。
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近未来的なのはデザインだけではない。製造技術や走行性能などさまざまな面で未来を先取りしている車でもある。
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ステアリングの隣には18.5インチのインフィニティタッチスクリーンを装備。
例えば、操縦面では世界初の純粋なステア・バイ・ワイヤ・ステアリングを採用。デュアルモーターワイヤーコントロールステアリングによって、ステアリング(ハンドル)とタイヤの物理的な接続機構を排除し、電気信号によってタイヤを制御。車庫入れや高速走行時など動作状況に合わせてステアリングに対するタイヤの角度を適切に調整してくれるため、より安全で高感度なステアリングコントロール、つまりはこれまで以上に快適な運転を実現した。
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ワイヤレス充電、65WのUSB-C、120V/240Vコンセントをフロントシート、リアシート、カーゴベッドに完備。※写真は展示車両(米国仕様)のものです。
そして、時速100kmまでの加速時間はわずか2.7秒! ロケットスタートという言葉がここまで似合う車もなかなかないだろう。
航続距離は1回の充電で最大547km。バッテリーパック式のレンジエクステンダーを取り付けると推定値で755km以上にまで距離が延びる。またスーパーチャージャーを使えば、15分で最大235km相当分を充電することが可能となる。
こうした基本性能が優れていることは、日常的なドライブにとってなにより重要だ。決して話題性を最優先した車ではない。
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日本展示ツアーの開始前夜に行われたメディア限定イベントには、多くの報道陣が詰めかけた。
東京での展示後は、関東、東海、関西、九州でも同様のイベントが行われる。会場にはサイバートラックをはじめ、国内で販売中のミッドサイズSUV モデルYやアップグレードされた新しいモデル3なども展示される予定だ。
開催場所はテスラジャパンの公式XアカウントならびにEメールなどで随時発表される。
ちなみに2024年2月現在、日本の発売日は未定。気になる販売価格も未定だが、米国での販売価格は60,990ドル(およそ900万円)〜に設定されているので、参考にしたい。
近い将来、サイバートラックが当たり前のように日本の街中を走る日が来るだろう。まるでSF映画の世界が現実になったかのような心躍る光景を早く見たい。
サイバートラック展示ツアー
期間:〜2月25日(日)
場所:チームラボプラネッツ TOKYO DMM
住所:東京都江東区豊洲6-1-16
展示時間:9時〜22時