冷蔵庫を背負って真夜中にマラソンしていた男性が話題に「君に職務質問しなきゃいけないのわかるよね?」

  • 文:松丸さとみ

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Andrey_Popov-Shutterstock ※画像はイメージです

チャリティの一環でフルマラソンの完走を目指す男性が、夜間に冷蔵庫を背負ってトレーニングをしていたところ、職務質問を受けて話題になっている。

冷蔵庫を背負った怪しさ満点の姿でマラソンのトレーニングをしていたのは、 ダニエル・フェアブラザーさんだ。英ロンドンの北50kmほどの場所にある町スティーブニッジで、真っ暗闇の夜間にランニングをしていた。冷蔵庫を背負ってのトレーニングは2回目だった。

冷蔵庫を背に夜の闇をひた走る男…

フェアブラザーさんは英インディペンデント紙に対し、パトカーがゆっくりと自分を追い抜くのに気づいた、と当時を振り返っている。職務質問される、とすぐに嫌な予感がした通り、パトカーはUターンして戻ってきた。青い警告灯を光らせたパトカーが自分の横に停車したため、周囲の車も止まってしまった。

冷蔵庫を盗んだと誤解されたと確信し、違うと信じてもらえるだろうか?という思いと恥ずかしさで、フェアブラザーさんは顔が真っ赤になったという。パトカーの窓から顔を出した警察官に、「君に職務質問しなきゃいけないの、分かるよね?背中にあるそれ、冷蔵庫?」と声をかけられた。

自分が何をしているかを説明したところ、すぐに理解してもらえた。最終的に警察官は激励してくれ、握手して別れたという。フェアブラザーさんは英BBCに対し、「冷蔵庫を持って走っている人がいたら、警察は職務の一貫として質問しなきゃいけないのは当然」と述べ、恥ずかしかったけれど嫌ではなかったと話している。

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白物家電を背負ってのフルマラソン記録に挑戦中

実はフェアブラザーさんは、単に趣味で冷蔵庫を背負ったトレーニングをしていたわけではない。糖尿病の支援団体Diabetes UKを代表するランナーの1人として、ロンドン・マラソンにチャリティ枠で出走するのだ。この活動を通じて、同団体のために1万ポンド(約187万円)の調達を目指している。

糖尿病の支援団体のために走ることにしたきっかけは、1型糖尿病を患っている15年来の親友だ。自分には彼を治すことはできないが、何かバカげたことをして資金を調達することはできる、とインディペンデント紙に語っている。

さらにもう1つ挑戦していることがある。「白物家電を背負っての最速マラソン」の世界記録樹立を目論んでいるのだ。現在のところ、英海兵隊員のサム・ハモンドさんが2023年のロンドン・マラソンで打ち立てた、4時間52分10秒が世界記録となっている。

当時のBBCの報道によると、5時間49分37秒の記録を1時間近く塗り替えての更新だった。このときのハモンドさんは、26.3キロの冷蔵庫を背負っていた。今回フェアブラザーさんが背負っている冷蔵庫は、27.5キロだ。映画『クール・ランニング』が好きだというフェアブラザーさんは、映画にちなんで冷蔵庫に「タルーラ」という名前を付けている。

今年のロンドン・マラソンは4月21日開催予定。フェアブラザーさんのトレーニングの様子は、彼のInstagramアカウントで見ることができる。

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冷蔵庫を背負って走った男性。ランニング風景など。

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フェアブラザーさんが冷蔵庫を背負って走る様子。

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冷蔵庫を背負って走る男性。

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2023年のギネス記録樹立を報じる記事。

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