日本の“デコトラ”を凌駕する、パキスタンの芸術的クルマが話題

  • 写真&文:三井昌志

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PESHAWAR ペシャワール/パキスタン

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飾りは専門の職人が手づくりしたもの。近年は板金をエンボス加工した装飾が多数派だが、かつては木彫が主流だった。

パキスタンでは派手な装飾が施された「デコトラ」が数多く走っているが、ペシャワールで最近撮影された“作品”が話題だ。

パキスタンにおけるデコトラの起源は1920年代に遡るといわれており、職人たちは以来約100年にわたって、他車よりカラフルで人目を引く装飾を生み出すことに心血を注いできたという。その装飾には鳥や魚、草花、蝶々など、自然をモチーフにしたものが多く見られる。またパキスタン人が“デコる”のはトラックだけではなく、トラクターやバス、渡し船なども対象になっている。

ド派手で目立つトラクターに乗っていれば、運転にも気合いが入ること間違いなし? 

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トラクターもデコ対象に。運転席からの視界が大幅に狭くなっているが、それよりも派手な見た目を優先しているようだ。

※この記事はPen 2024年2月号より再編集した記事です。