アメリカ・フロリダ州で、信じられないほど珍しい“白いワニ”が誕生した。その目新しい姿に大きな注目を集めている。このワニは、フロリダ州オーランドにある野生動物公園・動物保護センターのゲーターランドで、今年11月に生まれた。ゲーターランドによると、世界に8匹しかいないとても貴重なワニだという。
SNSに投稿された写真には、真っ白の見た目に丸い青色の目をした小さなワニが元気に動いている。まるで偽物のような目を疑ってしまう姿だ。The Guardian誌によると、この小型のワニは体重は3.4オンス(約96グラム)、体長は19.3インチ(約49センチ)のメス。そのほかに生まれた個体は、全て黒色のワニだという。
この白いワニは、1987年にルイジアナ州の沼地で発見された白色のワニの子孫で、ゲーターランドで飼育されているワニ3匹のうち、その1匹のオスと濃い色のメスとの間で誕生した子どもだという。しかし、ゲーターランドのCEO、マーク・マクヒュー氏によると、1987年に生まれた18頭の兄弟から白い子供が生まれたことはなく、とても珍しいことだと話す。12月7日、ゲーターランドはSNSを更新。マクヒュー氏は、インスタグラムの声明の中で殻から出たばかりの色白のゲーターのビデオを見せながら喜びをあらわにした。
「やれやれ、ゲーターランドにエキサイティングなニュースが飛び込んできた」
さらに「36年前にルイジアナ州の湿地帯で白いワニの巣が発見されて以来初めて、その子供のワニから新たに白いワニが誕生したのです。これは珍しいことを通り越して、まさに驚異的であり、世界で初めてのことです」と続けた。
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最も稀な遺伝的変異「肉食動物に狙われやすい...」というデメリットも
The Guardian誌によると、白色ワニはアメリカワニの中で最も稀な遺伝的変異であるという。白目がピンク色で色素が完全に失われた“アルビノ”のワニとは異なり、鮮やかなブルーの目を持ち、皮膚には色の斑点があるのが特徴だ。しかし、アルビノと同様、白色ワニは日光に非常に弱い。ゲーターランドは色白の生き物を保護するため、2020年に日光を遮断した特別な生息地「ホワイトゲーター・スワンプ」をオープンしている。
またAudubon Nature Instituteによると、これほど白い姿をしているとカモフラージュの色彩を持たないため、肉食動物の餌食になりやすいといい、野生の白色ワニがどれくらい存在するのかを正確に把握するのは難しいという。
ゲーターランドは「公園を訪れる人は来年早々から新しい赤ちゃんを直接見ることができるはず」とSNSに投稿し、名前を募集。
「来園者の皆さんがこの赤ちゃんたちを見て、彼らについて学び、私たちのようにもっと彼らを好きになってくれるように、来年早々にお披露目する予定です」とマクヒュー氏は語った。
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