スロープに宗教を持ち込むな! スキー場の巨大マリア像設置計画に、住民猛反発

  • 文:山川真智子

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COLOMBO NICOLA-Shutterstock ※画像はイメージです

アメリカの片田舎にあるスキー・リゾートで、高さ約6メートルの巨大マリア像を設置する計画が進んでいる。この地域はもともとネイティブ・アメリカンの文化と深い関係があり、自然美にも定評があることから、住民を中心に反対運動が展開されている。

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オーナーの一存で決定! ソーシャルメディアで計画発表

巨大マリア像の設置計画を発表したのは、カリフォルニア州のマウント・シャスタ・スキーパークだ。Facebook上での発表によれば、計画はこのスキー場のオーナーと、ビジネス・パートナーでもあった亡き夫の目標だったという。像の設置は、オーナーの夫への約束と献身を象徴するものだとし、特定の宗教に焦点を当てるものではないと説明している。

ロサンゼルス・タイムズ紙によれば、像は標高約2000メートルのダグラス・ビュートと呼ばれる丘の頂上に建てられ、スロープを見下ろす形になるという。今シーズンは土台となる部分を見ることができ、プロジェクトは来夏までに完了する予定だ。

反対の声続々 嘆願活動も開始

計画を知った多くの人々が驚きと不満をあらわにしている。フォックス・ニュースによれば、「スキー・リゾートに聖母マリアの意味が分からない」「このスキー場と山でスキー人生を過ごしているものとして、今回の選択にはひどく失望した」などのコメントがあった。

実はこのスキー・リゾートがある地域は、豊かなネイティブ・アメリカンの歴史と文化が育まれてきた場所でもあり、こうした背景を軽視しているという怒りの声もたくさん出ている。「美しく、力強く、そしてスピリチュアルな場所への冒涜だ」「むしろ宗教によって殺されたネイティブ・アメリカンへの敬意を示す像を建てるべき」など、極めて辛辣な怒りの声も出ている。

さらに、像の設置がキリスト教徒ではない「多様なコミュニティ」のメンバーを孤立させる恐れもあるという懸念から、計画の撤回を求め、オンラインでの嘆願活動も始まった。嘆願の発信者となった地元住民は、銅像を建てる資金があるのなら、ホームレスの救済など地元のために使うべきだと主張しており、12月19日の時点で、2200を超える賛同が集まっている。

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スキー場は私有地 計画撤回は困難

フォックス・ニュースによれば、ソーシャルメディアの投稿の中には、「この世界、特にこの州にはもっと宗教が必要」「信念を行使することを称えたい」など、銅像設置を支持する声もあった。

マウント・シャスタ・スキーパークは、フォックス・ニュースに対し、マリア像プロジェクトに対する批判に失望しつつも、多くの人々からの支持に感謝しているとコメント。計画撤回はしないという考えを示した。

ロサンゼルス・タイムズ紙によれば、地元の行政担当者は、スキーパークは私有地であり、民間ビジネスだと説明。オーナー側には像設置を行う当然の権利があるとし、スキーパークが地元の主要な雇用者であることも付け加えた。結局反対する人は、スキー場に行かないことで、態度を示すことになるだろうと述べている。

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インスタグラムに発表されたマリア像設置のお知らせ。

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マリア像の画像。

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非常にスピリチュアルな場所だとするXの投稿。

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上空からのスキー場の様子。