先日お知らせしましたが、Pen Onlineの「大人の名品図鑑」を担当する編集者・小暮昌弘とスタイリスト・井藤成一の２人が、ニッポン放送の番組『橋本直と鈴木真海子のCROSSPOD』にゲスト出演しました。

この番組は、お笑いコンビ・銀シャリの橋本直さんとラップユニット・chelmicoの鈴木真海子さんの２人がMCを務め、毎週日曜日 18:40〜19:00に放送されている番組です。毎週２人が注目するPodcastを取り上げ、製作などにまつわる話をするという番組です。放送は9月10日、（日）と17日（日）、２回に分けて放送されました。

このようなPodcastを紹介することを主旨とするラジオ番組から声がかかったのは、製作している我々からすると本当に嬉しい限りです。２人で何度か打ち合わせを重ね、ニッポン放送での収録に向かいましたが、放送用ブースに入ると、ほとんどリハーサルもなく、すぐに収録がスタート。

「どうも、銀シャリの橋本です！ chelmicoの鈴木真海子です！ Podcastを知っていきたい我々２人が、まだ知らないPodcastに出会い、さまざまなPodcastを世に広めていく番組、CROSSPOD。41回目です〜」

流れるような滑り出しで２人は番組の主旨を説明し、我々の番組のことも詳しく紹介していただきました。しかし小暮も井藤も２人の話についていくのがやっとで、頭の中は真っ白に。不安ばかりで緊張は極みに……。

その結果は放送を聴いていただいた方はすでにおわかりだと思いますが、ここでは、放送ではあまり語られなかった“こぼれ話”を少し紹介します。

現在、Pen Online「大人の名品図鑑」では、トム・クルーズが主演した『ミッション：インポッシブル』シリーズを特集しておりますが、放送前に送られてきた台本には我々に課せられたミッションが書かれていました。

銀シャリの橋本さんは近々、宣材用の写真を撮り直すことを考えているそうで（橋本さんはYouTubeで『宣材写真への道』という企画もやられています）、「番組中でそのスタイリングをお願いしたい」というのがミッションでした。ブルーのジャケットに白シャツ、そして赤いネクタイを締める、これが橋本さんの見慣れたステージ衣裳です。宣材用写真ということを考えると、イメージをガラリと変えるよりは、橋本さんのイメージは大事にしながら好感度と印象のアップデートに主眼を置いて、スタイリングを考えました。

今回の我々に課せられたミッションにご協力いただいたのは東京・神宮前にあるユーソニアングッズストア（TEL：03-5410-1776）と、多彩なアイウェアを揃えているオプティカルテーラー クレイドル 青山店（TEL：03-6418-0577）。 

ユーソニアングッズストアは1961年にアメリカで創業されたインディビジュアライズドシャツを専門に扱う世界で唯一のショップ。いつもステージでネクタイを締めている橋本さんのバージョンアップを狙って、スタイリスト井藤はラウンドカラーのシャツと程よくカジュアル感を漂わせるストライプ入りのニットタイを選びました。そしてそのシャツの上には今季から展開された「ラウンジャージャケット」と呼ばれるシャツ生地で製作された軽やかなジャケットを羽織るというのが井藤の構想です。さらにアメリカ製のタータンチェックをパッチワーク調に仕立てたシャツと、無地のニットタイも用意。イメージを踏襲しつつ、爽やかに、軽やかに橋本さんを変身させるべく、万全の体制を整えました。

一方、オプティカルテーラー クレイドル 青山店から井藤が橋本さんのために選んだのは「大人の名品図鑑」らしい、ストーリーをもつ3本です。その一本が映画『キングスマン』で主演のコリン・ファースがスーツに合わせたセルフレーム。世界的にも人気でなかなか日本に入ってこないモデルです。もう一本がアメリカ最古の眼鏡製造会社、アメリカンオプティカルの「サーモント」。伝説のマルコムXが愛用したモデルで、いつも橋本さんが愛用しているブロウラインの眼鏡に近いデザイン。そしてもう一本が日本の鯖江の眼鏡ブランド、テイラーウィズリスペクトから「DUNE」。砂丘から見える水平線をモチーフにした独特のデザインで、モデル名は名監督アレハンドロ・ホドロフスキーが挑んだ未完の大作、映画『DUNE』へのオマージュとして名付けられたモデルです。

スタジオで橋本さんに実際に着用していただきましたが、服も眼鏡もどれも気に入った様子です。実は番組の収録が終わった数日後、橋本さんは２つの店を訪れて、商品も購入していただきました。橋本さん、ご協力いただいた２つのショップの方々、本当にありがとうございました。我々も課せられたミッションを無事、完遂することができました。

橋本さんの変身の様子は通常のラジオで放送された番組では時間の関係でカットされていますが、Amazon Music限定のディレクターズカット版の「後編」にフルで収録されています。またAmazon MusicのPodcastでは41回（前編）と42回（後編）とも、放送分のゲスト回と、放送後の「アフタートーク」も含めて、アーカイブされ、すべて聴くことが可能です。ご興味のある方はぜひそちらもお聴きください。