ラケットを叩きつけゴミ箱へ！　女子テニス世界1位の女王は超エモーショナル

  • 文：山川真智子
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アリナ・サバレンカ選手。sabalenka_aryna-Instagram

最新の女子テニス世界ランキングで初の1位を獲得したアリナ・サバレンカ選手が、試合後ラケットを豪快に破壊しゴミ箱に投げ込む映像がネットで話題になっている。今季は大活躍のサバレンカ選手だが、これまで何度も怒りをダイレクトに表す様子がとらえられており、感情のコントロールに苦労している。

ラケットが哀れ…敗戦後の衝撃映像がネットで拡散

サバレンカ選手は、ベラルーシ出身の25歳。6歳からテニスを始め、2015年にプロに転向した。182cm、80kgの身体から繰り出す強力なサーブとストロークが武器で、今季は全豪オープンで優勝。その後もすべてのメジャー大会で準決勝に進出するなど、絶好調のシーズンとなっている。しかし、全米オープン決勝で、19歳のココ・ガウフ選手に敗れた。

ネット上には、サバレンカ選手がガウフ選手との試合後、選手エリア内でラケットを床にバンバンたたきつけ、ゴミ箱に投げ捨てる映像が拡散している。投稿したのは、スポーツ・メディアのユーロスポーツ・フランス。「ガウフに敗れたサバレンカの哀れなラケットに、感情的な思い」と、サバレンカ選手の行為を揶揄するようなコメントをつけていた。

「フラストレーションを収める方法だった」破壊、暴言のわけ

ニューヨーク・ポスト紙は、サバレンカ選手がラケットを犠牲にするのはこれが初めてではないと指摘。全米の準決勝でもラケットが被害にあっていたと述べている。

この試合では、サバレンカ選手は相手のマディソン・キーズ選手に第1セットを取られ、第2セットでも劣勢に立たされていた。冷静さを失ったサバレンカ選手は、ラケットをたたきつけて破壊。コーチたちが代わりのラケットをコーチ席から投げ入れると、サバレンカ選手は暴言を吐いてラケットを投げつけた、と報じられた。

しかし、テニス・ワールド・USAによれば、サバレンカ選手のこうした行為は自身のチーム内で事前に許されていたことだったという。厳しい数々の試合を経験し、劣勢に立たされた際に感情を外へ押し出さなければ、自分が「内側から食べられてしまう」とサバレンカ選手は感じていた。だからそんなときは、感情をコーチ陣にぶつけて心を解放させることが申し合わせとなっており、これがコーチへの絶叫や悪態につながったという。実際に気持ちの切り替えができ、サバレンカ選手は見事この試合を制した。

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ネット上では擁護の声　コート外の映像公開への批判も

ネット上では、感情的過ぎるサバレンカ選手の行為に対して、「幼稚だ」「処分はないのか」「相手選手に対するリスペクトがない」などの批判的なコメントがあった。

ただ、ユーロスポーツ・フランスが投稿した映像に対しては、「ただの破壊行為」「子どもに悪影響」という批判以上に、「ハイレベルなスポーツをする選手なら、このフラストレーションと怒りは理解できる」など、サバレンカ選手を擁護するコメントが多かった。

コメント欄には、「試合後の個人的な映像までネットにさらす必要はない」という意見が圧倒的で、プライバシーの侵害だとして投稿元への批判が集まった。もっとも、映像はサバレンカ選手を追っていたネットフリックスのカメラクルーが撮影したもので、本人も分かっていたというコメントもいくつかあった。情報の真偽のほうは不明だが、頂点に立つ彼女に必要なのは、感情のコントロールであることは間違いない。

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試合後の映像。ラケットを思い切り破壊して捨てた。

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コーチ席にラケットを投げつけストレスを発散するサバレンカ選手。

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パワフルなプレーが魅力。

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ランキング１位となりトロフィーを掲げるサバレンカ選手。