コスプレも見どころ…イギリスの珍イベント「泥沼シュノーケリング選手権」とは?

  • 文:山川真智子
Share:

英ウェールズのスランウルティド・ウェルスという小さな町で、イギリスで最も風変わりなスポーツイベントのひとつとされる、「ボッグ(泥沼)シュノーケリング選手権」が8月27日に開催された。今年35回目を迎えたこのイベントには、世界中から参加者が集結。泥炭でドロドロになったコースを個性あふれるコスチュームで泳ぎ、ゆる~く世界記録更新に挑んだ。

---fadeinPager---

パブの飲み仲間が発明し、世界的イベントに

この大会では、泥炭地に切り開かれた55mの細長い溝をシュノーケリングで往復してタイムを競う。折り返し地点で水面より上でタッチする、平泳ぎやクロールなどの通常の泳法以外で水をかくというルールを守れれば、誰でも参加可能。グローブや足ひれの着用も、禁止された種類以外は認められている。

情報サイト、メンタリッチによれば、この競技は地元のパブの客がビールを飲みながら考案したとされるが、初開催から30年以上が経過し、欧州各国、さらにはオーストラリアやアメリカなど、遠方からも競技者が集まる一大イベントとなっている。

コスプレ年々激化?真面目に世界記録達成も

参加者にはコスチュームの着用が推奨されており、毎年個性的なコスプレをした参加者が競技を盛り上げている。今年は、巨大なプラスチックのヒキガエルを頭に載せた選手が登場。泥沼シュノーケリング版のバービーとケンといった今年ならではのコスチュームも見られた。

優勝したのは過去に4回の優勝経験をもつ、イギリス人のニール・ラッターさん。2018年に1分18秒23という世界記録を打ち立てているが、今年は1分12秒で記録を更新した。

人気ガイドブックもお薦め!あの祭りとも肩を並べた?

カナダのCBCによれば、この大会では、泥沼シュノーケリングにサイクリングとランニングを組み合わせた「ボッグアスロン」や水切りなど、沼に関連した他の競技も行われており、多くの見物客を集める夏のビッグイベントとなっている。

2019年には、日本でも有名なグロスターの「チーズ転がし祭り」と並んで、イギリスの「奇妙で素晴らしい風習」を讃える記念切手の絵柄にも見事選ばれた。現在では旅行ガイド「ロンリープラネット」が掲げる世界で「絶対にやるべき」体験のトップ50にランクインしており、知名度はさらに高まっている。

---fadeinPager---

 

頭にカエルを載せた参加者。

---fadeinPager---

ほぼコスプレイベント化している模様…。

---fadeinPager---