英チャールズ国王の顔をあしらった新しい50ペンス硬貨が、今月から英国内で流通された。RoyalMint英国王立造幣局によると、この硬貨は英国の郵便局や銀行の支店で共有され、小銭として500万枚が流通される。50ペンスは1ポンドの半分の金額で、現在のレートで約90円となる。
チャールズ国王の50ペンス硬貨の一般流通は、今回で2回目だ。初回は2022年12月で、エリザベス2世からチャールズ3世への移行を記念したデザインだった。このほど新しく流通された50ペンス硬貨は、5月の戴冠式を記念したデザインである。硬貨の裏面には、国王の戴冠式が行われたウェストミンスター寺院。表面には、著名な英国人彫刻家マーティン・ジェニングス氏がデザインした、国王の公式肖像画が描かれている。
王立造幣局のレベッカ・モーガン氏は、「市民は自分のお釣りの中に歴史の一部を見つけることになります」と語る。同局は、チャールズ国王の肖像と徽章をあしらった戴冠式の硬貨が、コイン収集家をはじめ多くの人々の間で人気が出るだろうと期待している。
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過去には、何倍もの金額になった例も
コイン収集のチェンジ・チェッカーの専門家レイチェル・バーンズ氏は、英The Sunに対して「近い将来、今回の50ペンス硬貨は価値が高くなる可能性があります」と語った。理由は、「英国王室の歴史において70年ぶりの記念すべき戴冠式」であり「限られた枚数しか流通しない」ためだ。
過去の硬貨には、50,000ポンド(現在のレートで約90万円)で落札されたものもある。しかし、新しいチャールズ国王の戴冠記念コインが、いくらの値をつけるかを正確に予測するのは難しい。そこで、「同じくらいの枚数が鋳造された、過去の希少コインを見れば、いくらで売れるか見当がつきます」と語る。例えば、過去に同じく500万枚だけ流通された故エリザベス女王の50ペンス硬貨がある。現在このコインは、78ポンドで取引されているものもあるそうだ。この価格が、チャールズ皇太子戴冠記念硬貨がいくらで取引されるかの目安になるかもしれない、と英The Sunは伝える。
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徐々に新しいデザインに移行されていく硬貨
チャールズ国王の硬貨が少しずつ流通し始めているが、故エリザベス女王の肖像が描かれた硬貨も法定通貨として、今後も流通し続ける。英国では現在、エリザベス2世の肖像をあしらった硬貨が約270億枚流通している。硬貨や切手については、エリザベス2世時代の既存の在庫を使い切ることを意図しており、新しい国王のデザインは徐々に導入される。硬貨に関しては、損傷や磨耗が進むにつれて、順次交換される予定だ。このように、環境への影響やコストを最小限に抑えながら、スムーズに移行していく計画だ。BBCによると、最初のチャールズ国王の紙幣は来年登場する予定らしい。
英国の金融機関の代表団体であるUK Financeは、現金を主な支払い手段としている消費者は100万人以上いるという。 しかし、2011年から2021年の間に、現金の使用は55%から15%に減少。2031年にはさらに6%まで減少すると予測されている。
SNS上では、「新しい硬貨は、まだ見かけていない…」「久しぶりに現金で買い物しようかな」「お釣りをすべてチェックしたけど、全部違ったわ」「見つけるのが楽しみ」という声がある。
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Did you catch Rachel chatting to Jim Diamond on LBC News about the Coronation 50ps earlier today?
— Change Checker (@ChangeChecker) August 10, 2023
Listen to the full interview here: https://t.co/uB41fi42vl pic.twitter.com/FgskWYEyCQ
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