老舗酒造が新たな可能性に挑戦する、スモーキーな本格芋焼酎原酒【プロの自腹酒 vol.10】

  • 文:西田嘉孝
  • 写真:榊 水麗
  • イラスト:阿部伸二

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薩摩酒造/SS.L_02

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「白波」や「神の河」などの本格焼酎で知られる薩摩酒造が、通販限定ブランドとして展開する「SS.L(Satsuma Shuzo Labo)」。鰹節の生産量日本一を誇る、鹿児島県枕崎市を代表する鰹節屋「金七商店」とコラボレーションした「SS.L_02」は、鰹節を燻す部屋(急造庫)で加熱したサツマイモを原料に使い、発酵・蒸留後はブレンドや加水を一切行わずボトリング。芋焼酎原酒の豊かな味わいや旨味と、クセになる独特の薫香が楽しめる。500㎖¥7,040/薩摩酒造 TEL:0120-4673-17

2006年に渡米後、ニューヨークの名店、エンジェルズ・シェアでヘッドバーテンダーを務め、12年にアメリカ代表として出場した世界最大規模のカクテルコンペティションで優勝。14年には、受賞カクテルの名を冠したバー、スピークロウを上海でオープンし、以降もソバーカンパニー(上海)やエスジークラブ(渋谷)をはじめ、新しいコンセプトのバーやレストランなどを次々にオープン。自ら率いるエスジーグループが展開するバーが幾度も「世界のベストバー50」や「アジアのベストバー50」に選ばれるなど、いまや世界で最も注目を集めるバーテンダーのひとりとなった後閑信吾さん。

「自宅では友人とリラックスしながら、カジュアルに飲むことがほとんど。沖縄でつくられるラムやメキシコのメスカル、焼酎など、暖かい場所でつくられたお酒を、手を加えずにストレートやロックで飲むことが多いですね」

そう話す後閑さんが紹介する“自腹酒(じばらざけ)”が、鹿児島県枕崎市の薩摩酒造が展開する「SS.L」シリーズ。老舗焼酎蔵が酒づくりの新たな可能性に挑戦する同シリーズからは、革新的な焼酎やジンなど、5種類のボトルがリリースされている。なかでも後閑さんのお薦めが「SS.L_02」。原料のサツマイモを枕崎名物の鰹節を燻す部屋で加熱し、独特の薫香を纏わせた本格芋焼酎だ。

「芋焼酎としてのおいしさに加えて、メスカルを思わせるフレーバーも感じられます。ロックやソーダ割りはもちろん、お湯割りでも楽しめますし、独特のスモーキーフレーバーをいろいろな料理と合わせるのも楽しいお酒です」

2020年には“バーで楽しめる焼酎”をコンセプトにブランドを立ち上げるなど、日本の焼酎を世界のバーシーンに広げる活動も行う後閑さんの自腹酒。日本が誇る蒸留酒の可能性に気づかせてくれる、普段飲みにもぴったりの一本だ。

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スモーキーな香りに合う、手軽でおいしいナチョス

「友人との家飲みでは定番のおつまみ」と後閑さんが話す“おとも”がナチョス。「SS.L_02」のスモーキーな香味との相性もぴったりだ。

後閑信吾

1983年生まれ。2001年にバーテンダーとしてのキャリアをスタート。“Sip(味わって飲む) & Guzzle(気軽に飲む)”をコンセプトにエスジーグループを設立、国内外に8店舗を展開。

The SG Club

住所:東京都渋谷区神南1-7-8
TEL:03-6427-0204

※この記事はPen 2023年9月号より再編集した記事です。