コントや罰ゲームではありません! 顔面クリームだらけの「パイ早食い」コンテストが、フロリダで開催

  • 文:山川真智子
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7月4日の独立記念日の日、フロリダ州キーウェストで『キーライムパイ早食い選手権』が開催された。目の前に置かれたパイ1個を、手を使わずにできるだけ早く食べ切るという競争で、参加者たちは顔じゅうクリームまみれになりながら、甘いご当地パイと格闘した。

州政府公認 南国フロリダのパイはライム味!

アメリカでは独立記念日になると、ニューヨークのファーストフード店、『ネイサンズ・フェイマス』のホットドッグ早食い選手権が注目される。テレビ中継もある大型イベントで、今年は日本人女性が女子部門で優勝したことが話題となった。しかし南部フロリダでは、キーライム・フェスティバルというお祭りのクライマックスとして、パイの早食い競争が同日行われていた。

早食いに使用されたのは、ホイップクリームがたっぷりかかったキーライムパイと呼ばれるご当地菓子だ。AP通信によれば、キーライムパイは1800年代後半にキーウェストで誕生したとされている。

主な材料は、コンデンスミルク、卵黄、それに小さな黄色いキーライムという柑橘の果汁。土台のクラストにはグラハムクラッカーを使用し、ホイップクリームかメレンゲをトッピングするのが一般的だという。クリーミーで酸味が効いた味が人気のデザートで、2006年には州議会によりフロリダ州の公式パイに指定された。

クリームで顔ドロドロ… 参加者必須アイテムはゴーグル

今年の早食いには25人が参加。手の使用が禁じられているため、全員が直径約23センチのパイに顔から突っ込んだ。目を保護するためゴーグルをした人が目立ったが、大量のクリームのおかげでほとんど前が見えていなかったようだ。加えて顔や髪の毛はクリームでドロドロ。それでも皆が、果敢にパイに挑んでいた。

コンテストを制したのは、アイオワ州アルトゥーナに住む38歳のタイヤ製造会社のマネージャー、ジョシュア・モーグルさんで、記録は3分35秒だった。地元メディア、キーズ・ウィークリーによれば、モーグルさんの当日の戦略は「息つく暇もなく、とにかく食べ続けること。口の中にパイが常にある状態を保ち、ただ食べて、食べて、食べまくる」だったという。

髭をクリームだらけにして栄冠を掴んだモーグルさんには、本物のライムとクリームでデコレーションされたチャンピオンベルトが贈られた。

早食いだけじゃない! 巨大キーライムパイでギネス入りを目指す

実は今年の7月3日は、キーウェストのあるフロリダ州モンロー郡が設立されて200周年というおめでたい日だった。これを記念して、フェスティバルでは直径約4メートルのキーライムパイも作られた。世界記録の申請が行われたということで、こちらの結果も楽しみだ。

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南国の味、キーライムパイ。

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パイ早食い大会の様子。

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フェスティバルではコスチュームもライム色。

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優勝者のモーグルさん。

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200周年記念の巨大キーライムパイ。