ものすごく癖になる味だった… ケシを食べた白鳥たちが、ラリって畑を占拠!

  • 文:山川真智子
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istock ※画像はイメージです

スロバキアのある村に飛来した白鳥たちが、畑に育つケシ科の植物を大量に食べたことで、中毒状態に陥るという珍事が起きている。ケシ畑には食害が出ているが、白鳥が保護動物だったため、対応に数か月を要する騒動となった。

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ケシ畑広がるスロバキア ハクチョウたちの人気スポットに

国際園芸学会によれば、ケシはスロバキアの伝統的な作物で、農家は食用にするため種子(ポピーシード)を栽培してきた。ケシには麻薬・向精神薬成分があるが、スロバキアは政治的に安定し信頼できる供給国とされ、大規模なケシ栽培を行っている。

そんなスロバキアのコマールノ地方のパティンス村で、薬漬けにされた白鳥がケシ畑を占拠していると地元メディアが報じている。

ドイツのメディア、ドイチェ・ヴェレによれば、初めて白鳥たちが村に現れたのは2月だった。大雨が降ったことで、畑に湖のような場所が出来上がり、数百羽が飛来したという。白鳥はそこで見つけたケシの味がいたく気に入ったようで、その後も何度も戻ってきてはケシをついばみ続けた。これまでで、5ヘクタール分を食べ尽くしてしまったという。

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まともに飛べない白鳥続出! 畑に居座られ駆除も困難

食用ケシにはモルヒネが含まれるものもあるが、含有量がごくわずかで、摂取しても人の健康に害はないとされる。しかし、大量にケシを食べ続けた白鳥たちの中には、ハイになって動けない、飛べない状態のものもおり、薬物の影響下にあるようだと農民は地元メディアに話している。

ケシ畑では、すでに1万ユーロ(約154万円)の食害が出ている。オンライン・ニュースサイト、ウープス・トップによれば、白鳥は法律で保護されているため、農民は追い払うことができなかった。

ドイチェ・ヴェレによれば、4か月かけてやっと駆除するための許可が下り、環境保護活動家が、ケシ畑から遠く離れた水辺に白鳥たちを移動しているという。

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ただいまデトックス中 もう来年は来ないで!

動物や鳥が、精神に作用する物質を含む植物を食べることは、実は決して珍しいことではないとウープス・トップは説明する。以前、イギリスの一部の都市では、カモメが麻薬中毒者の薬物を摂取するようになったという報告もあったという。

鳥獣を保護する当局の担当者は、今回のような事件が起きることは想定外で、今後はもう少し迅速な対応ができるのではないかと話している。保護された白鳥たちは現在リハビリ中ということだが、来年戻ってこないという保証はなく、農家の人々たちには悩ましいところだ。

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(畑で暴れる白鳥たち。かなりの低空飛行をするものも)

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(ケシ畑の白鳥)

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(ケシの種、ポピーシードを使ったスロバキア料理)

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(スロバキアのケシ畑)