伝統のユニフォームはもはや過酷? 行事リハーサル中に、酷暑で衛兵たちが倒れる

  • 文:山川真智子

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イギリスで、君主の誕生日を祝う軍事パレードのリハーサル中に、数名の衛兵が気を失って倒れた。当日は今年一番の暑さで、担架で運ばれる兵士も出たほどだった。リハーサルの視察を行ったウィリアム皇太子は、厳しい状況下で任務を遂行した兵士たちに感謝のツイートを行ったが、ソーシャルメディアでは対策不足や規則の厳しさを批判する声もあった。

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大イベントの練習日が今年一番の猛暑…あまりの暑さに兵士耐えられず

イギリスでは、君主の誕生日を祝う公開式典『トゥルーピング・ザ・カラー』が、毎年6月に行われている。今年は6月17日に予定されており、チャールズ国王にとって初の誕生日パレードとなる。ピープル誌によれば、10日に行われたリハーサルには、1500人以上の兵士と300頭の馬が参加し、ウェールズ近衛連隊の名誉大佐となったウィリアム皇太子の視察を受けた。

ところが、この日のイギリスは各所で猛暑の予想が出ており、ロンドンでも30度に達した。米CBSニュースによれば、少なくとも3人の兵士が暑さに負けて倒れた。そのうちの1人は楽団メンバーでトロンボーンを担当しており、倒れた後に意識を取り戻して立ち上がって演奏を再開。他は担架で搬送されたようだ。

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皇太子も焦った?兵士たちに感謝のツイート投稿

視察を行ったウィリアム皇太子は、公式ツイッターアカウントで今回の出来事について「今朝、暑いなか、視察に参加したすべての兵士に大きな感謝を捧げます。厳しい状況でしたが、皆さん本当によくやってくれました。ありがとう。ウィリアム」とツイートしている。

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助けないのは北朝鮮レベル? 悪しき伝統に批判続出 

参加した兵士の1人は、リハーサルは「左手にダンベル200キロを持って、サウナで立っているようだった」とデイリー・メール紙に説明。ユニフォームの赤いウールの上着と熊皮の帽子を着用してライフルを抱えるのは、ものすごく心地が悪く、テレビで見るよりずっと大変だと話している。

ソーシャルメディアでは、「横の兵士が倒れているのに、仲間が助けないのはなぜ?」「こんな暑い日にこんな厚着?夏の制服はなぜない?」「放置せず、すぐ水を飲ませたり脈をチェックしたりすべき」「同じことが北朝鮮で起きたら、独裁だ、カルトだとか騒ぐよね」など、倒れた兵士たちへの対応に、批判の声がたくさん出ている。ツイートのなかには、式典中に倒れた兵士を助けないのは昔からだと説明するものもあった。

ちなみにフランスでも、外国の要人を迎えた際に、エリゼ宮殿の衛兵が暑さで気を失っていた。マクロン大統領に気づかせないよう、他のスタッフが倒れた兵士を抱えて隅っこに移動する場面がしっかりカメラに捉えられていた。

気候変動が進む今、対応の遅れは人命にかかわるだけに、兵士への配慮もお願いしたい。

(倒れた兵士たちの様子)

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(ヒースローでは2022年8月24日以来初となる30度を記録)

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(英南東部の海浜リゾート、ブライトンには海水浴客がすし詰め状態に)

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(皇太子の兵士たちをねぎらうツイート)

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(ねぎらいの言葉に続いて投稿された画像)

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(“リハーサルなのに、人が倒れているのに何事もなかったかのよう。みんな大丈夫?”というツイート)

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(このツイートによれば、1966年の英式典でも、倒れた兵士はそのままで、他の兵士は職務を遂行していたという)

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(マクロン大統領への気遣いで兵士を移動させた場面。ジャーナリストたちはしっかり見ていた)