電気料金の明細をみて気絶しかけた⁉︎ 光熱費を抑える簡単なテクニック3選

  • 文:川畑明美
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電気料金の高騰が続いている。明細書を見ると気絶しかねない価格になっていないだろうか。これから暑くなるシーズン。夏の冷房は、我慢すると命にもかかわるので正しく節電しよう。月々の電気料金は、契約容量で決まる基本料金と使用電力量に応じて計算する電力量料金に、再生可能エネルギー発電促進賦課金を加えた合計となる。電力量料金は、使用電力量に基いて算定し、「燃料費調整額」を燃料費の変動に応じて加算あるいは差し引いて計算する。

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https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electric/fee/stracture/spec.html

※出典:経済産業省エネルギー庁 


2023年2月から政府の「電気・ガス価格激変緩和対策事業」が適用されているが、補助は2023年9月使用分(10月検針分)まで。補助の終了後に電気料金がグンと上がる前に節電の習慣をつけたいところだ。また電力会社によって値上げの方針が違っている。ニュースも合わせてチェックしたい。

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電力会社を変更すると約3万円の節約?

大手電力7社による家庭向けなどの規制料金の値上げ率を確定させる査定方針を固め、6月からの値上げが決まった。値上げ幅は電力会社によるが2割~4割程度。政府の「電気・ガス価格激変緩和対策事業」では2割の引き下げなので6月からは政府支援額を上回ることになり家計にひびく。

まずは、電力会社の変更を考えてみよう。過去に見直ししている方も再度、見直しすることをお勧めする。新電力も値上げしている会社もあるからだ。もう一度、電力会社を見直すことで節約に繋がる。エネチェンジによると、電力会社を変えると年間平均で2万8,311円節約できるという。また、為替も円安に振れている。日本はほとんどの燃料を海外からの輸入に頼っているので、円安が進むと電気料金も値上がりしてしまうのだ。前述したが円安で「燃料費調整額」が電気料金に影響するからだ。

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電化製品を正しく使う、簡単なテクニック3選


電気代の節約には、やはり電化製品の使い方をマスターする必要がある。すぐにできる簡単なテクニックを3つ紹介しよう。


節電テクニックその1 エアコン編

フィルターにほこりがたまるとムダな電力を消費する。2週間に1回を目安にフィルター掃除しよう。また、こまめにスイッチをON・OFFするのは避けた方がいい。エアコンは設定温度になるまでに最も電力を消費する。エアコンを止める場合は、30分以上の外出など長時間使わない場合だ。ただし外気温が35℃の猛暑日は、「つけっぱなし」の方が電気代の節約になることがある。

節電テクニックその2 洗濯乾燥機編

洗濯物はできるだけまとめ洗いが基本だ。定格容量以下ならば、一度に洗う量が多いほど節水・節電になる。梅雨の時期などは乾燥機を使うことが多くなると思う。また乾燥するのも洗濯が終わってすぐに乾燥機を使うのではなく部屋干しをしてから、乾きにくいものだけを乾燥機にかけると、使用時間を短くできる。


節電テクニックその3 照明編

照明については、こまめにON・OFFしてた方が良い。またランプやカバーが汚れると明るさが低下するため、定期的に掃除することも大事だ。私が育った田舎では、日当たりが良く昼間に電気を付けることはなかった。東京のマンションでは、窓のない部屋もあり昼間でも照明をつけるのが当たり前になってしまっている。それでも、晴れた日などは調光をして明るさを暗くすると節電になる。また蛍光灯をLEDに変えるだけで、消費電力を大幅に削減できる。


また、照明だけでなくテレビも画面をこまめに掃除しよう。ホコリがつくと画面が暗くなるため、明るくするために消費電力が増えてしまうからだ。適切な明るさに調節したり、音量も調整することで節電につながる。いつもの掃除のついでに、エアコンや照明・テレビも掃除することで節電になる簡単な方法だ。ほんの少し意識するだけで簡単にできることばかりなので是非、実践して欲しい。

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夏の電力を節約するにの補助金活用

夏の電力の節約をするには、補助金も検討したい。住宅省エネ2023キャンペーンをご存じだろうか。補助金は、次の3つの事業に対して事業者経由で申請する。


①こどもエコすまい支援事業

子育て世帯、若者夫婦世帯を対象にZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)レベル基準を満たす新築住宅に100万円の支援。すべての世帯を対象に、省エネリフォーム等幅広く支援する。


②先進的窓リノベ事業

先進的な断熱機能の窓に交換するリフォームに対して、高い補助額で重点的に支援を行う。


③給湯省エネ事業

特に省エネ性能の高い高効率給湯器の設置に特化して重点的に支援を行う。


①の「こどもエコすまい支援事業」は、新築や大規模なリフォームが必要になるので、気軽にはできないが、②の「先進的窓リノベ事業」は、比較的簡単にできる。我が家も施行したのだが、二重窓つまりインナーサッシを付けるのは工事も簡単だ。1時間程度で取り付けできる。断熱効果も高くて、夏は涼しく冬は暖気が逃げない。③の「給湯省エネ事業」の場合、夏は給湯料金は低くなるが、寒くなってからでは遅いので早めに行動しておこう。工事が完了してからの申請になるので、予算の上限に達してしまう可能性があるからだ。

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太陽光発電システムを共同購入を検討しよう

またこれは東京都のみなのだが、「太陽光発電設備の設置に対する東京都の助成事業」を行っている。ただし、住宅が密集している東京都では、太陽光発電システムや太陽熱利用システムに適しているのか、わからない。日当たりがあまり良くない場合は、「東京ソーラー屋根台帳」で調べてみよう。ちなみに、日当たりの悪い我が家は、ポテンシャルに適していなかった。残念だ。

太陽光発電システムの共同購入については、全国展開している。東京都の場合の登録は、7月31日まで。登録は無料で、参加登録しても購入の義務はないので安心だ。太陽光発電システムを共同購入することで、お得に購入できるキャンペーンだ。あなたのお住まいの自治体もキャンペーンをしているかもしれない。チェックしておくといいだろう。補助金は、自治体によって違うので、お住まいの自治体でよく調べて欲しい。エネルギー価格が高騰しているので補助金を出している自治体は多い。

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【執筆者】
川畑明美●ファイナンシャルプランナー 「私立中学に行きたいと」子どもに言われてから、お金に向き合い赤字家計からたった6年で2000万円を貯蓄した経験をもとに家計管理と資産運用を教えている。HP:https://www.akemikawabata.com/