フランスでは、年金の受給年齢を引き上げるマクロン政権の改革に反対し、近年で最も大きな抗議活動が各地で広がった。ちょうどこの時期に、最高においしいクロワッサンを探すという目的で、イタリア人ユーチューバーがパリを訪問。デモ隊と警察の衝突や、発煙筒の煙をものともせず、粛々とクロワッサンを食べては語るビデオを撮影・投稿し、話題となった。
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異質感満載?抗議活動を背景に普通に進む食レポ
抗議デモの最中に食レポを行ったのは、イタリア人ユーチューバーのルイス・サルさん。インスタグラムのフォロワー数224万人、YouTubeチャンネル登録者数173万人の25歳で、映像クリエーター、タレントという肩書も持っている。
ユーロニュースによれば、ルイスさんがパリで一番おいしいクロワッサンを紹介しようと現地入りした時は、ちょうど4月6日の年金改革デモの真っ最中だったという。デモ隊と機動隊がぶつかり合う危険なムードの中、ルイスさんはいきなり警官とぶつかりつつもレポートを開始。押し寄せてくる人並にもまれつつ、最初の目的地であるパン屋の名前の読み方を、通りがかりのフランス人に尋ねる余裕まで見せた。
粛々とお薦めのパン屋を巡り、真面目に穏やかに試食を行ったルイスさんの6分間のビデオは、4月24日時点で610万回再生されている。
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混乱の中にも平和あり…リアルなパリを伝えて高評価
ルイスさんは、フランス・メディア、ル・パリジャンのインタビューで、本物のクロワッサン体験を視聴者が味わえるように、できる限りリアルで透明性の高いビデオにすることを目指したと話している。作り込んだものではなく、複数のことが一気に起こる感じや、抗議活動が行われているときでも、通りを少し隔てたところにいつも通りの平和が存在するということを、そのまま伝えたかったということだ。
危険な状況での撮影については、13歳からYouTubeアカウントをもっており、これまでに暴動の中で撮影をしたこともあるため、身のこなしはもちろん、投石や警官の避け方は学習済みだと答えている。撮影の唯一の副作用は、食べ過ぎてしまったことだという。ケガなどは全くなかったが、クロワッサンに含まれる大量のバターは厳しかったとしている。
今回の企画に不謹慎だと言う批判が相次ぐのではという心配もしたというが、好意的なコメントが多く、驚くと同時にハッピーな気持ちだと話している。
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パリへ来たらここへ行け! 個人的第1位が決定
ルイスさんは、クロワッサンに定評のあるパン屋6件のうち5件を訪れ(注:1件は売り切れで食べられず)、個人的にベストな店をビデオ内で発表している。
選ばれたのは、『デュ・パン・エ・デジデ (Du Pain et des Idées) 』という店。1900年代を思わせる外観で、東京・青山に以前店を構えていたこともある有名店だ。クロワッサンは他店と比べお値段少し高めだが、外はサクサクで中はクリーミーな味わい。バニラの香りがしっかり感じられ、単体でなにも付けず食べるのが良いという評価だった。騒ぎの落ち着いたパリで、ぜひ味わってみたい。
ルイスさん的堂々1位に輝いたクロワッサン
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歴史は1875年に遡るという店舗外観
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【画像・動画】警官も発煙筒もものともせず…反年金改革デモ中のパリで、ユーチューバーによる余裕の“クロワッサン食レポ”動画が話題
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混乱の中にも平和あり…リアルなパリを伝えて高評価
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パリへ来たらここへ行け! 個人的第1位が決定
ルイスさん的堂々1位に輝いたクロワッサン
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歴史は1875年に遡るという店舗外観
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