1828年に設立され、世界で2番目に古いことでも知られるロンドン動物園。ここでは年明け早々から毎年恒例の一大イベントが行われる。この動物園に暮らす動物の総数確認のための「生き物点呼」だ。象やライオンなどはもちろん、鳥、魚、爬虫類から昆虫に至るまですべての生き物を数える。この集計は動物園のライセンス申請に必要なばかりでなく、世界中の他の動物園と共有して将来の動物の繁殖計画などにも活用される大切な資料なのだという。
しかし一口に「点呼」とは言ってもロンドン動物園に暮らす生き物は種類だけでも300以上。そして当たり前だが名前を呼べば返事をしてくれるわけではないので、職員たちはあの手この手で確認を進めることになる。
「ロンドン動物園には1万4000以上の動物がいます。数え違いを起こさないように大きな水槽の魚は撮影した写真上で数えたり、リスザルやフンボルトペンギンなどの群れを成す動物は整列させて餌を与えながらカウントしています」と同動物園のオペレーション・マネージャー、ダン・シモンズさんは語る。何千匹もが共に暮らす蟻などの生き物は群れごとに数えるのだという。
新年から大仕事ながらも「過去一年間で新しく迎えたり誕生した動物たちに改めて視線を注ぐ良い機会になっている」とダン・シモンズさんは微笑む。
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
最終的な数字が出るには1週間が必要
最終的な数字が出るまでには、およそ1週間を要するという。ロンドンから車で1時間ほどのベッドフォードシャー州に位置する英国最大のウィプスネード動物園も同様に、新年は「点呼」でスタート。
「集計が簡単な生き物がいる一方で、手こずるケースももちろんあります。バタフライハウス内を自由に飛び回る蝶を数えるのは至難の技ですし、広大な公園内で暮らす200頭近い鹿の正確な数を把握するのもとても大変です」とオペレーションのヘッドを努めるマシュー・ウェッブさん。合計で1万を超える生き物の数を正しく把握するのは、やはり数日がかりだそう。
とはいえ、骨が折れる作業ながらも優しい目線を向けながら仕事に取り組むスタッフと生き物たちの姿が微笑ましい。
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
【画像】英動物園で年明け早々に行われる、壮大な“恒例行事”とは?
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
最終的な数字が出るには1週間が必要
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---
---fadeinPager---