ルノーがR5ターボ3Eを発表! 電気自動車の世界は楽しさに満ちている

  • 文:小川フミオ
  • Photography Renault

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フランスのルノーが、ゲームに深い愛情とリスペクトを捧げながら開発した「R5ターボ3E」を発表。電気モーター2つで後輪を別々に駆動する電気自動車で、ドリフトを楽しむためのコンセプトモデル、と説明される。

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ルノーは過去のヘリティッジからインスピレーションを受けたEVについて「Electric Rebirth」とよぶ

「車体前後には、ピンク、ブルー、イエローのLEDが設けられていて、ドリフト走行のとき点滅します。1980年代と90年代のビデオゲームのあのいいかんじの再現です」

ルノーが用意したプレスリリースの文言は上記のとおり。リアルなドリフトマシンであると同時に、電気モーターを使ってビデオゲームの楽しさを盛り込んだと、このモデルの特徴を説明する。

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往年のR5ターボを彷彿させる側面からの眺め

インテリアも同様。モーターの始動は「Free Play」と書かれたボタンを押す。ドリフトモード(おそらくモーターのトルクが一時的に増すモード)のときは「Turbo」、360度スピンをやりたいときは「Donut」というぐあい。

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メーター類のデザインはかつてのビデオゲームのワクワク感をねらったそう

ルノーが、このR5ターボ3Eをお披露目したのは、2022年9月に、パリから45キロ離れたシャンティイーでの「シャンティイ・アール&エレガンス」なるクルマのコンコース(コンクール)にて。

カーボンファイバーの鋼管フレームに、42キロワット時の駆動用バッテリーと、2基の電気モーターをリアに搭載して左右輪の別べつに駆動するドライブトレインを搭載のR5ターボ3Eの紹介に「ぴったりの場所でした」とルノーではしている。

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左右の後輪をべつべつのモーターで駆動することでドリフト走行のやりやすさをねらっている

R5ターボ3Eとは、1978年に発表されてラリーで高い成績を収めたR5ターボと、その市販版であるミドシップの2シーター、R5ターボ2の流れを汲んだもの、とルノー。

コンパクトな大衆的なハッチバック「R5」(でも自動車デザイン史に残る傑作として評価が高い)のイメージを活かしつつ、大パワーのエンジンをリアシートをつぶして搭載。

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世界ラリー選手権のために開発され世界中に衝撃を与えたルノー5ターボ(エンジンは運転席の背後)

走行安定性を高めるためのワイドトラック(左右輪の間隔)と、太いタイヤを収めるために大きく張り出したフェンダーなど、R5ターボおよびターボ2のデザインもまた、世界中に衝撃を与えた。

そのイメージを現代的に解釈したのが今回のR5ターボ3E。ターボ2に続くモデルだから「3」であり、今回はEVなので「E」がつけ足されている。

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ルノー5ターボが発表されたときのオレンジとブルーの衝撃的なインテリア

「大胆なほどのラインを採用して、ビデオゲーム的な楽しさをスタイリングに盛り込んでいます。かつての5ターボと5ターボ2の内外装のデザインからもインスピレーションを得ています」

ルノーでコンセプトカーのチーフデザイナーを務めるサンデップ・バンブラ氏は、そう述べている。

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シャティイのイベントではラリードライバーの雰囲気を感じさせる衣裳のモデルが登場

先述のシャンティイでのお披露目では、パイロット(ドライバー)に扮したモデルが「ラ・ファムーズ La Famuese」が手がけたドライビングスーツ的な衣装をまとって登場。

既存の服をバラして再構築することでも知られるラ・ファムーズでは、R5ターボの時代のルノーのロゴを大胆に使うなど、元気のいいデザインを見せてくれた。

2030年にはラインナップの電動化を宣言しているルノーでは、「電気自動車の世界は楽しさに満ちている」(デザインディレクターのジル・ビダル氏)ことを、R5ターボ3Eで証明してくれたといえる。

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後付け感をあえて出した巨大な前後のフェンダーアーチが印象的な角度

Renault R5 Turbo 3E(プロトタイプ)
全長×全幅×全高 4006x2020x1320mm
ホイールベース 2540mm
電気モーター リア×2 後輪駆動
出力 280kW
トルク 700Nm
駆動用バッテリー 42kWh
最高速度 200km/h
加速性能 0-100km/h 3.5秒