1998年公開のヒット映画『アルマゲドン』をご存じだろうか。地球に小惑星が衝突することが判明してから、それを阻止すべく戦う人々を描いたSF感動作であるが、その『アルマゲドン』を彷彿とさせるNASAによる最新実験が世界で話題を呼んでいる。
NASAが行ったのはDART (Double Asteroid Redirection Test)と呼ばれる惑星防衛システムの実験。小惑星をターゲットに、無人探査機を衝突させ、小惑星の軌道を変えるという世界初の試みだ。NASAはDARTによるこの実験が去る9月26日(現地時間)に成功したと発表し、DARTの無人探査機がターゲットに接近・衝突する際の映像を公開した。
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NASAによると、今回DARTのターゲットとなったのは「Dimorphos」と名付けられた直径160メートルほどの小惑星で、地球からの距離は約1100万キロだという。2021年の11月に発射されたDARTの無人探査機は約10か月をかけて「Dimorphos」に接近し、最後は時速約2万2千キロ超の速さで衝突、その軌道を変えたとみられている。
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NASAにより公開された衝突直前の探査機からの映像には、小惑星に近づいていく様子、また小惑星表面の岩石もはっきりと映し出されている。今後数週間は、世界各地や宇宙空間に設置された望遠鏡を使って今回の実験結果の分析がされる予定だという。
NASAは宇宙望遠鏡から観察された衝突の瞬間の画像も公開している。
今回のNASAの実験によって、地球に接近する小惑星の軌道を意図的に変えることが可能であることが証明された。この技術があれば、今後地球に『アルマゲドン』のような小惑星衝突の危機が訪れた場合でも、ブルース・ウィリスが演じたハリーのように、命と引き換えに地球を守るという悲しい結末を迎えずに済むかもしれない。
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【動画・画像】「あの映画の結末が変わる⁉」NASAが惑星防衛システムの実験に成功、世界初
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