サウナブームが日本を席巻している現在、「サ活」「サ旅」にいそしんでいる人は多いだろう。北欧ではサウナが生活の一部だが、そんな「サウナの国」にもトレンドがある。ノルウェーではこの10年、海岸やウォーターフロントに作られる「水上サウナ」が急増している。
その中の一つがノルウェーの首都オスロ市内、ビョルヴィカ埠頭にあるサウナ複合施設「オスロ・サウナ協会(Oslo Badstuforening)」。「Wallpaper」によるとこの施設ができたのは2013年。都会にいながら水辺でサウナを楽しみ、かつ温まった後はフィヨルド(入り江)の冷たい水の中に「ザボン!」と飛び込むことができる。オープンと同時にたちまち人気スポットとなった。
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そんなオスロ・サウナ協会に、この4月末、新たな水上サウナがお目見えした。「Bispen & Munken (司教と僧侶)」と名付けられたこの水上サウナは、ウォーターフロントに隣接している他のサウナとは異なり、島のように水の上にぽっかり浮かんでいるのが特徴だ。
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この島には2つのキャビンが立っており、「Bispen」がサウナ、「Munken」はダブルベッドを有する休憩部屋となっている。
ムンク美術館の前に浮かぶこのサウナ島は、サウナを楽しむだけでなく宿泊もできる。一泊500ノルウェークローネ(約6600円)で、4人まで滞在可能。島まで埠頭から小舟を漕いで渡るところからアトラクションは始まる。
寝袋や備品、セキュリティは提供されておらず、キャビンのファサード(前方)にはドアがないため、風雨にさらされる。夏でも朝晩は冷える北欧。宿泊する場合はそれなりの準備が必要だが、だからこそ自然と一体になれる究極のサウナ。誰にも邪魔されることなく、静かに熱(サウナ)と水の空間を堪能できる。
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自然と調和するキャビンを得意とする「Biotope」がデザイン
「Bispen & Munken」の建築デザインを担当したのは、コペンハーゲンを拠点とする建築スタジオ「Biotope」。アウトドア活動用キャビンや、大自然の中の小さなシェッド(小屋)等、自然と建物を調和するデザインを得意としている。
木で出来た黒い2つのキャビンは、ビルと街並み、そして水の風景という2つの景観に馴染み、かつ洗練された印象を放つ。潔いほどのシンプリシティが際立ったデザインだ。
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魅力的なサウナが6つあるサウナ複合施設
ちなみに「Bispen & Munken」以外にも、「オスロ・サウナ協会」には魅力的なサウナが5つもある。
暖かいお風呂付のサウナや二階建てサウナキャビン、エストニア式のイーグルサウナ等、バラエティに富んだ施設に加え、デザイン性の高さも心地よさを演出している。
海外旅行が難しい現在だが、サウナ好きなら「いつか行きたい『サ旅』先」だろう。島サウナでゆっくりすれば、身も心もすっかり整うはずだ。