食中酒としてのテキーラ? ペアリングの新しい扉が開いた

  • 文:森一起:
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食事とテキーラを楽しむという新しい発見をしてほしい、「クラセアスール・エクスピリエンス」と名付けられた魅惑の経験をプロデュースしたのは、テキーラのラグジュアリーブランドとして高名なメキシコ発のプレミアムテキーラブランド、クラセアスールだ。その味覚に触れたことがなくても、一度見たら忘れられない印象的な陶器のボトルをどこかのバーで見かけたことがあるかもしれない。

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一度見たら忘れられないボトルは、メキシコの職人たちによってハンドメイドで作られた唯一無二の伝統工芸品。

クラセアスールは長年受け継がれた伝統的な製法を守り続けながら、常に高品質なクラフトテキーラを作り続けている。収穫までに約8年の歳月をかけて育てたブルーアガベを100%使用し、ハリスコ州の高地で製造。伝統的な石窯で72時間蒸し焼きにし、その後、粉砕、発酵、熟成を経て完成。アガベの芯に独特の甘さを与えることで生み出された複雑な香りと味は、一度口にすると忘れられない感動に包まれる。

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今回のために用意されたクラセアスールの暖簾、食中酒としてのテキーラアピールが伝わってくる。次にこの暖簾が掛けられる時にも、ぜひ訪れたい。

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プラタ、レポサド、アニェホを少しずつ楽しめるティスティングセット3800円は、クラセアスールの幸福な入り口になるだろう。

今回、用意されたテイスティングセットは、プラタ、レポサド、アニェホのハーフショットの3種類。それぞれ熟成期間が異なるクラセアスールテキーラを少しずつ楽しめるプレミアムでリーズナブルな驚きのセットだ。そのほか、最高級アイテムのウルトラもグラスで用意されるほか、レポサドのハイボールも楽しむことができる。至高のテキーラ、クラセアスールをこんなに気軽に楽しめるチャンスは貴重だ。

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クラセアスールのアイコンである8ヶ月熟成のレポサドと、エスプレッソを効かせたポークリブの相性はシェフ自身も驚いたと言う。

三つ星シェフのジャン・ジョルジュがプロデュースする超人気レストランabcVでの修行時代、人種のるつぼのNYで何度もテキーラに出会ったことがあるという米澤シェフ。今度のチャレンジにはスパイス使いの匠としての腕が遺憾なく発揮されている。シェフ得意のラテンアメリカ料理とプレミアムテキーラの相性は、テキーラが食中酒としていかに優れているかを教えてくれるはずだ。

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西麻布でフェリーズというテキーラとメスカルのバーを営むフェリーさんも応援に駆けつけて、興味深い話を聞かせてくれる。

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ポークリブを仕上げる米澤シェフ、プレミアムテキーラとラテンアメリカ料理の出会いに胸が弾む。

アメリカで料理を学んだシェフならではのメニューが、エスプレッソBBQポークリブ。エスプレッソ、スパイス、フルーツソースで漬け込まれたスモーキーで香り高いポークリブとレポサドのペアリングは、忘れ得ぬ経験になるはずだ。ほかにも、アスパラガスのコンフィや、ズワイガニのクラブケーキ、パストラミビーフなど魅惑的なアラカルトが並ぶ。米澤シェフのひと皿を、こんなに気軽に楽しめる機会も滅多にない。

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もともと、エスプレッソとの相性がいい滑らかなレポサドの味わいが、エスプレッソを使ったBBQソースと絡む瞬間の喜びはいつまでも深い余韻を残す。

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花瓶やキャンドルホルダーとしてアップサイクルするファンたちも多いクラセアスールのボトル、その深い味わいがテキーラの真の嗜み方を教えてくれるはずだ。

NY三つ星レストラン出身の米澤シェフがスパイス使いで魅せるラテンアメリカ料理を、プレミアムテキーラ、クラセアスールと楽しむ期間限定レストランは桜の花が散る頃には終わってしまうが、今後クラセアスールでは日本ではまだ知られていない本当のテキーラの魅力を伝えるために、食事とテキーラのチャレンジを続けていくと言う。こまめにチェックして、食中酒としてのテキーラの魅力を極めたい。

CLASE AZUL ✖️ Fumio Yonezawa


2022年4月1日(金)〜4月2日(土) 11:00〜15:00、17:00〜23:00
東京都港区虎ノ門一丁目17番1号 虎ノ門ヒルズ「ビジネスタワー」3F 虎ノ門横丁イベントスペース

https://www.claseazulasia.com

森 一起

文筆家

コピーライティングから、ネーミング、作詞まで文章全般に関わる。バブルの大冊ブルータススタイルブック、流行通信などで執筆。並行して自身の音楽活動も行い、ワーナーパイオニアからデビュー。『料理通信』創刊時から続く長寿連載では東京の目利き、食サイトdressingでは食の賢人として連載執筆中。蒼井優の主演映画「ニライカナイからの手紙」主題歌「太陽(てぃだ)ぬ花」(曲/織田哲郎)を手がける。

森 一起

文筆家

コピーライティングから、ネーミング、作詞まで文章全般に関わる。バブルの大冊ブルータススタイルブック、流行通信などで執筆。並行して自身の音楽活動も行い、ワーナーパイオニアからデビュー。『料理通信』創刊時から続く長寿連載では東京の目利き、食サイトdressingでは食の賢人として連載執筆中。蒼井優の主演映画「ニライカナイからの手紙」主題歌「太陽(てぃだ)ぬ花」(曲/織田哲郎)を手がける。