お金持ちに共通する「4つの習慣」

  • 文:川畑明美

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お金を引き寄せる力というのはスピリチュアルなことではない。経済活動の原理に基づいてお金は動き、集まるべき所に集まるのだ。Nuthawut Somsuk-istock

お金持ちになる人となれない人には、生活習慣に明確な違いがある。日頃の何気ない行動の中にお金を引き寄せる力と遠ざける力が働くのだ。お金持ちに共通する4つの習慣をご紹介しよう。

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お金持ちの習慣その1
→時間をきちんと管理する

なぜかお金が寄ってくる人、逆にいつまでたっても貯まらない人がいる。その違いは何なのだろうか? お金持ちと普通の人では「時間の使い方」が違う。特に事業が上手くいっている経営者は、休暇の取り方がとても上手だ。たくさんの仕事をこなしている人ほど、休暇でリフレッシュする必要性を理解している表れだろう。


なので、お金持ちの経営者は、まず休暇の予定を入れてから仕事のスケジュールを立てている。休暇の予定が決まっているから、それまでに仕事を終わらせることで効率良く働ける。時間の管理ができるから、お金の管理も上手だと言えるのだ。忙しい人ほど、日頃の疲れを癒してリフレッシュするために休暇を大事にしている。

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早起きで自分の時間を確保

また「朝」の時間を上手に使っている方も多い。仕事ができて出世していく方は、朝早くから出勤している。早朝に電話をかけてくる取引先は少ないので、仕事がはかどるからだ。上司も同僚もいないので、集中して仕事ができる時間帯でもある。


筆者も子ども達が小さい頃は、早朝5時から仕事をしていた。保育園にお迎えに行った後は、なかなか仕事にならないので子ども達が寝ている早朝に仕事をしていたのだ。当時は、出版社で働いていたが原稿の締め切りに遅れることは、なかった。早く起きていたが寝るのも早かったので6時間の睡眠は確保できていた。今でも最低限6時間の睡眠はとっている。しっかり睡眠をとることで頭の回転もフル活動できるからだ。寝不足で仕事のペースがダウンするのならばしっかり睡眠をとった方が効率的なのだ。

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お金持ちの習慣その2
→健康に気を遣う

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お金持ちほど肥満度が少なく健康診断の受診率が高い。所得と健康には密接な関係がある。metamorworks-istock

世帯収入が低い世帯と高い世帯では、健康格差が生まれていることをご存じだろうか。世帯年収が低い世帯では、高い世帯と比較すると運動習慣のない人の割合が高いのだ。大和総研のレポート「人々の所得や雇用から見る健康格差」を見ると世帯年収200万円未満の世帯では、世帯年収600万円以上の世帯と比べて肥満度と健康診断の受診率が高い結果が報告されている。


所得と健康には、密接な関係があるのだ。つまりお金持ちほど「健康投資」をしているということだ。お金持ちは、一般健康診断よりも詳しい健診を3〜4か月に1回受けるという方も少なくない。健康維持や病気の早期発見にコストをかけた方が病気が悪化してから高度な医療に大枚をはたくよりも、はるかにコストパフォーマンスに優れるからだ。

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心身ともに健康でないと仕事にも影響が

病気を早期発見して治療開始できれば医療費もその分抑えることが可能になる。そして健康寿命を延ばすことにも直結する。健康維持=投資だと、お金持ちは理解しているのだ。米国の調査でも40歳の平均余命を年収で見ると男性で15年、女性で10年も年収が高い方との差があるという結果が報告されている。資産を持つようになれば、やりたいことや人生の選択肢が増えてくる。できることが増えても、健康でなかったらそれが不可能になってしまうのだ。


また、心身共に健康でなければ、安定して高いパフォーマンスの仕事はできない。体調不良では、重要な局面で正しい判断を下すこともできなくなる。健康でないと、あらゆる機会損失につながることは、確かなのだ。経済的にゆとりがない方ほど、ご自身や家族の健康に気遣う余裕がないのだ。


必要なタイミングで医師に診てもらうことを躊躇したり、アルコールやタバコに依存してストレスを解消するなど、健康とは程遠い生活をしてしまう。自分が将来病気になるリスクを考慮し「病気になってから治療にお金をかける」のではなく「病気になる前の予防にお金をかける」のがお金持ちの発想なのだ。

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お金持ちの習慣その3
→お金の使い方が上手

iStock-1318799327.jpgお金持ちほど収支のバランスがとても良い。無駄な支出を抑えて管理をして、お金を使う基準ができている。Stella_E-istock

お金の使い方が上手い人には、特徴がある。やみくもに節約するのではなく、収入とのバランスを考えて支出額が大きすぎないか逆算したり、その支出が必要なのか無駄なのかを見極める判断基準があるのだ。生活費には家賃、食費、水道光熱費、通信費、交通費などが含まれるが、それぞれの金額を把握していないと出費が収入を超えて赤字になってしまう。この支出を把握して常に逆算してお金を使うことだ。


家賃や水道光熱費、通信費などはある程度決まった金額だ。毎月いくらくらい使っているのか把握しておくこと。光熱費は、季節によって違うから夏はこのくらい、冬はこのくらいという基準も把握しておくと良いだろう。使い過ぎた時は、翌月に特に意識して節約しよう。通信費も同じだ。予定よりも使い過ぎていないか確認することが大事なのだ。

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お金を使う時の判断基準を持っている

また、お金の使い方が上手な方は、モノやサービスを購入する時に「判断基準」を持っている。家電商品などは、機能がたくさん付いている商品の方が高額だ。その機能のどこまでが、自分に必要なのか判断の基準があるということだ。迷ってなかなか決められないということは、機能がなく安い方が良いのか、コストは高くても機能性を重視したいのかどちらが自分に合っているのか判断基準がないということだ。


特に今はネットで検索するとたくさんの商品がヒットする。あれこれ見ているうちに、決められなくなったなんてこともおこる。自分が欲しい機能があればその機能を搭載している商品の中で価格が安いものを購入したら良いわけだ。不要な機能は「ムダ」になってしまうのだから。自分に必要なものの「基準」を意識できると買い物上手になれる。基準がしっかりしていれば、あとは安く買える場所やタイミングを考慮するだけだ。

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お金持ちの習慣その4
→友人が多い

iStock-1223790438.jpg人と人との関係で経済活動は成り立っている。つまり経済的に上手くいくには人との関係が良好でないといけない。metamorworks-istock

お金持ちになれる人とそうでない人の違いのひとつに「友人が多い」と感じることがある。特に男性は明確に違う。「会社を辞めたら友人がいなくなった」実際にそういう方、もしくは、そうなるだろうと予測できる方は要注意だ。会社に行けば、ランチを一緒に食べたり飲みに行ったりする友人がいたとしよう。会社だけの人間関係の場合、退職した瞬間に、ぱったり交流が途絶えることは多いのだ。


会社での友達は、同僚や上司・部下という「自分の周りにいた人」で決して友達ではないのだ。「会社というコミュニティ」の中にいた人で、その所属がなくなると同時に消えてしまう。特に部下が多い人は要注意だ。上司だから、内心は行きたくなくてもランチや飲み会についてきてくれるだけと考えていた方がよい。それを友達と思っている人は、お金持ちになれない人だ。

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お金持ちほど人にお金を使う

そういう友人が少ない方は退職後、クレーマーとなり店頭や電話口でまくし立てることが多くなる。退職後、友人がいなくて「濡れ落ち葉」になっている人も多い。濡れ落ち葉とは、払ってもなかなか離れない様子から、定年後に妻が出かけるとどこにでも付いてくる様子を指している。定年後は、妻に依存する夫になってしまうのだ。


お金持ちになれる人は、繋がりを大切にして人にお金を使う。相手が喜ぶようにと考えて、見返りも求めないことが多い。人のために使うお金は、使った以上の価値となって自分に返ってくることをお金持ちになれる人は理解しているのだ。


そのため、自然といい人脈が築かれていく。また、よい人生を送るためには、適切な人物と友人になる必要もある。自分がしっかりしていても、ダメな人ばかりに囲まれていては、その人たちから悪い影響を受けてしまう。経済的に成功した人は、口を揃えて「成功したければ友人を選ぶべき」というのだ。

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【執筆者】
川畑明美●ファイナンシャルプランナー 「私立中学に行きたいと」子どもに言われてから、お金に向き合い赤字家計からたった6年で2000万円を貯蓄した経験をもとに家計管理と資産運用を教えている。HP:https://www.akemikawabata.com/