まるでMacのマジックマウス? ノルウェイの電気自動車「フレスコXL」が斬新すぎる

  • 文:小川フミオ
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電気自動車はいまやアイディア勝負の感も。ノルウェイのスタートアップによる電気自動車は、まるでマックのマジックマウスのようなスタイリングをしつつ、最大8人乗りというエクストララージサイズの電動SUVなのだ。

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実際にこんなスタイリングになるのだろうか(なればおもしろいが)

2022年1月にスタイリングコンセプトが発表されたフレスコXL。手がけているのは、オスロの本拠を置く、フレスコ・モーターズ Fresco Motors。社名になっているフレスコとは、米国のジャック・フレスコ Jacque Frescoからの命名。

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バッテリーの搭載方法や充電システムなどは、他の企業のもつノウハウを多く活かしたものとなりそう

1916年に生まれ、2017年に他界。非常に長命だったマンハッタン出身のジャック・フレスコは、エンジニアリングに造詣が深く、とりわけ、都市におけるサステナビリティやエネルギー効率の重要性を、早くから説いたことで知られている。

ピュア電気自動車のメーカーの代表的な存在にまで成長したのがテスラ。読者のかたもご存知でしょう。いまや大富豪のイーロン・マスクらが2003年に創業した同社の社名は、イタリアの電気技師であり発明家のニコラ・テスラ(1856年−1943年)から命名されている。フレスコは先述のとおりサステナビリティなども考えていたとされるので、テスラよりさらに思想性が名に込められているといえるかもしれない。

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スタイリングコンセプトはポッド(カイコのマユ)で、フルウィズ(車体全幅)のライトバーを採用

フレスコXL(XLのサブネームはエクストララージの意味かも)の詳細はあいにく現段階では明らかになっていない。バッテリーをシャシーの一部として使うボディ構造であることと、4輪をそれぞれ独立してモーターで駆動すること、そして、満充電で1000キロに達する航続距離を追求していることを明らかにしているぐらい。

「モーターで4輪を駆動する方式にしたのは、(ノルウェイという)きびしい気候条件下でも満足ゆく走りを実現するためです。同時にオフロード性能にも寄与しています」

そう語るのは、フレスコ・モーターズのCEOであり取締役会会長を務めるエスペン・クバルビク Espen Kvalvik氏。フレスコXLで長距離移動を可能にするため、大きなバッテリーバックを採用し、かつさらに走行距離を伸ばすためボディの空力抵抗を減らすのにも尽力しているとのこと。

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こちらはスタイリングスタディで、とにかくスムーズなシルエットとボディ曲面の実現に注力されているのがわかる

「現時点までにいただいたポジティブな反響は、私たちの期待をはるかに上回るもので、たいへん嬉しく思っています」。フレスコ・モーターズCFO(チーフファイナンシャルオフィサー)のヤコブ・キルゼボム・ラントJakob Kirsebom Lanto氏のコメントが、同社のニュース内に引用されている。

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ボディ寸法は未公開なので詳細は不明だが最大8人乗りということはホイールベースは3メートル以上ありそう

同時に、大容量バッテリーの利用して、いわゆるビークル・トゥ・ロードVehicle To Load、つまり外部への給電能力も高いそうだ。「キャンプでさまざまな家電製品をつなぐことも可能にしますし、シートはフラットになるので、生活の楽しさを拡大してくれるでしょう」。広報も担当するフレスコ・モーターズのCOO、アドリアン・クリストファー・ロクリンド Adrian Kristofer Locklindh氏は教えてくれる。

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最新の画像をみるとボディパネルのパーティションライン(合わせ目)がはっきりわかる(つまり量産が近い?)

クルマの詳細は、現時点では不明である。しかし同社のホームページでははやくも予約を募っている。オーダーはすでに3000台に達しているとか。価格も未定だと思うが、予約フォームでは台数まで選べるようになっている(つまりたくさん購入するケースも想定?)。このプロダクトにそうとう自信がありそうだ。