対象を取り込むトレースで、見ることの深さや豊かさを示す

撮影した風景をていねいにトレースしてアニメーション化。ロトスコープの技法で制作された映像作品は現実と非現実が交錯し、さまざまな感覚を呼び覚ます。渡独した1999年から2019年に45歳で他界するまで、未完の『福島尾行』も含む全映像26点と亡くなる直前の平面作品『死神先生』シリーズを紹介。日々過ぎゆき儚いながらも確かに存在する瞬間をすくうように表現した佐藤雅晴作品の醍醐味を堪能できる回顧展。
『佐藤雅晴 尾行−存在の不在/不在の存在』
開催期間:11/13~2022年1/30
会場:水戸芸術館
TEL:029-227-8111
開館時間:10時~18時 ※入場は閉館の30分前まで
休館日: 月、12/27~2022年1/3、1/11 ※1/10は開館
料金:¥900
※開催の詳細はサイトで確認を www.arttowermito.or.jp
※臨時休止、展覧会会期や入場可能な日時の変更、入場制限などが行われる場合があります。
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8人の作家がとらえた石の声、自然の中で石彫作品に出合う

ジュリアーノ・ヴァンジの彫刻を収蔵展示する美術館で、ヴァンジをはじめ、人間をテーマに石と対峙する冨長敦也、石への想いを込めた廣瀬智央など、8作家の作品を紹介する企画展が開催中。鑿跡が独自の空気を醸し出す長谷川さちの作品や北川太郞の多様な造形など、手で触れながら鑑賞できる彫刻も。6人は真鶴半島に恒久設置された「真鶴町・石の彫刻祭2021」にも参加しており、丘と半島、石を巡る旅も楽しい。
『すべての ひとに 石が ひつよう 目と、手でふれる世界』
開催期間:10/23~2022/3/29
会場:ヴァンジ彫刻庭園美術館
TEL:055-989-8787
開館時間:10時~16時30分 ※2月からは17時まで開館、入館は閉館の30分前まで
休館日: 水、12/26~2022年1/5 ※2022年2/23は開館
料金:一般¥1,000
※開催の詳細はサイトで確認を www.clematis-no-oka.co.jp
※臨時休止、展覧会会期や入場可能な日時の変更、入場制限などが行われる場合があります。
※この記事はPen 2022年1月号「CREATOR AWARDS 2021」特集より再編集した記事です。