お金のトラブルに巻き込まれたら? 資産を守るための知識3選

  • 文:川畑明美

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自分にはお金のトラブルなんて関係ないと思っていても知らずに巻き込まれていることもある。盗難や詐欺などだけがお金のトラブルとは限らない。Dimitris66-istock

職場や外出先でお金を盗まれたり、同僚や知人とのお金の貸し借りでもめた経験はあるだろうか? SMBCコンシューマーファイナンスが実施したアンケートによると、30~40代に聞いたお金の貸し借りや、お金を盗まれるなどのトラブルを経験したことのある方は22.8%、経験したことが無い方は77.2%だった。個人的には、少ないと感じた。というのは、何度かお金のトラブルにあった人を見たことがあり、自分自身もお金を盗まれたことがあるからだ。


満員電車に乗っていて、鞄からお財布を抜き取られたと訴える方と同じ車両に乗り合わせたり、子ども達も置き引きにあったり、筆者自身も美容院で預けたカバンのお財布から数万円抜き取られたりした経験がある。2~3年前に体験した満員電車での事件を解説しよう。筆者の後ろに立っていた女性が突然「お財布を取られました!どうしよう。困っています」と叫び始めたのだ。周りの人は、聞こえないフリしている。何度も叫んでいるので、彼女に次の駅で降りて駅員さんに連絡した方が良いとアドバイスをした。そして、何時出発の何号車に乗っていたのかを伝えて対応して貰えるよう、伝えたのだ。恥ずかしい話だが、筆者は何度も電車に忘れ物したことがあり、そういう時は必ず出発時間と何号車か聞かれるのでそうアドバイスしたのだ。


また彼女は、犯人はまだ車内にいると思っていた。私が大きな声でアドバイスしたのは、もし犯人がいたら、カードや銀行のキャッシュカードだけでも鉄道会社に返却するかゴミ箱に捨てるなどの可能性があるからだ。今回は、お金のトラブルにあった際に必要な知識を3つ伝授しよう。

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お金のトラブル関して知っておきたい知識その1
→盗難にあったら雑損控除を受ける

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盗難や横領にあってしまったら雑損控除を受けよう。それには警察署に被害届を出す必要がある。makisuke-istock

あなたがもしお財布を盗まれてしまったら、クレジットカード会社や銀行に連絡をして、銀行口座の凍結とクレジットカードの支払いを停止して欲しい。クレジットカードには、盗難保険が自動付帯されている。クレジットカード会社に電話をする時には、必ず盗難保険についても聞いておこう。次に、交番か警察署に必ず届け出をすること。お財布に現金で5万円以上入っていたならば警察署の方が適切だろう。「被害額届出用の証明書」を発行して貰えれば雑損控除を受けられるからだ。交番に行った場合は、証明書発行したいので警察署にアポイントを取ってもらうと良い。警察署も忙しいので、アポイントを取って行く方がベターだ。雑損控除額の計算は、下記の計算式のどちらか多い方の金額になる。


(差引損失額)-(総所得金額等)×10%


(差引損失額のうち災害関連支出の金額)- 5万円

差引損失額とは、保険等による補填金額を差し引いた額のことだ。式は、わかりにくいので「所得の10%を超えるか、盗難額が5万円を超えれば対象となる」と覚えおくといいだろう。

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お金のトラブル関して知っておきたい知識その2
→親にお金を貸して欲しいと言われたら?

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お金のトラブルで意外にも多いのは、身内とのお金の貸し借りだ。親にお金を貸して欲しいといわれたら、どのように行動するのが正解なのか?takasuu-istock

お金のトラブルは、盗難だけではない。意外にも多いのは身内間でのトラブルだ。「親からお金を貸して欲しいと言われました。どうしたら、いいですか?」と、ご質問をいただいたこともある。詳しい内容は伺わなかったのだが、少々ナーバスな問題だったようだ。もちろん親であっても、ギャンブルや遊行費のために貸して欲しいのならば、絶対に貸してはいけない。ただし自営業を営んでいてコロナ禍で大変な状況になっている、というのならば話は変わってくる。


親のピンチというのなら、筆者ならばお金を貸すと伝えた。けれども、お金を貸すということは返ってこないと考えるべき、とも付け加えた。返ってこないのに、なぜ貸すのか? それは親が自分を育てるのに沢山のお金を使って育ててくれたからだ。食事などの生活費や学校に支払う教育費など、子ども時代に多くのお金を使ってくれていたと思う。その一部を返済すると考えれば戻ってこないとしても、親のピンチを救うためにお金を貸すだろう。

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親にお金を貸さないデメリットは?

逆に、お金を貸さない場合のデメリットも考えてみるといい。親のピンチの時に貸さなかった場合、以後の親子関係がギクシャクしてしまう。子どもは親に養育費を返す義務はないが、親がピンチの時に助けないということは、あなたがピンチになった時も助けはないということだ。ただし親子関係は、当人にしかわからないこともたくさんある。子ども時代に暴力を受けていたような環境にあったのならば、貸さないという選択もある。


しかし、お金を貸すのならば、自分の今後の生活に支障のない金額で貸すことが前提だ。貸すというよりは、いままで支払ってもらった養育費や教育費の一部を返済するつもりと考えたい。それ以上のお金を貸すのは、自身の今後の生活を脅かしてしまう。金額については、今後のライフイベントも含めてよく考えて欲しい。また、お金を貸して欲しいということではなく、病気や介護でお金が足らなくなることもあるだろう。基本的に親の介護費用は、親の資産から融通するのが基本だ。だが、そうもいかないケースもある。いくらまで準備できるのか、考えておくことも必要だ。

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お金のトラブル関して知っておきたい知識その3
→誰があなたのお金を狙っているのかを意識する

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大金が入ると、どこからともなく勧誘の電話が鳴る。お金を守るというのは簡単のようで実は難しい。high-number-istock

お金を守るということは、とても大切だ。特に大きなお金が手に入ると勧誘の電話が鳴り続ける。「退職金運用プラン」などもその一例だ。お金の運用を人に任せてしまうのは、いただけない。他人に任せて損をしても自己責任になってしまうからだ。いつも誰かが、あなたのお金を自分のものにしようとしているといることに気付いてい欲しい。そして、それは大抵の場合犯罪ではないのだ。


何かを売る店やサービスの提供は、あなたのお金を自分のものにしようとしている一面もある。もちろん、それを買うかどうかは、あなたが決めることができる。商品やサービスを買うのは、その金額よりも商品やサービスの方が価値があると考えるからだ。ところが一見、通常の商品やサービスに見えても、あなたに本当に必要なものとは限らないものは、あるのだ。

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他人の作ったストーリーに騙されない!

特に保険なんかは、本当にその通りだ。「あなたの家系にガンの人はいませんか? ガン家系でしたらガン保険は必須ですよ」なんて言われたら、加入を考えてしまう人もいるだろう。でもよく考えて欲しい。ガン保険は、ガンになった時にしか使えないのだ。「日本人の2人に1人がガンになる」とCMで流れているが、これは80歳以降の話のことだ。正確に言うと80歳を過ぎると2人に1人は、ガンになるということだ。


そもそも、ガンの治療費は、6割の方が50~100万円で済んでいる。その100万円の治療費を温存しておけば問題ないのだ。保険の掛金と比較してみて考えて欲しい。そして半分の確率でガンにならなければ、保険の掛金は水の泡だ。預金ならば、他のことに使えるということも考慮しよう。商品やサービスに価値があるように見せかけるのは、犯罪ではない。あなたが選んでいるのに過ぎない。お金を守るということは、他人の作ったストーリーに騙されないということだ。


ちなみに、保険のCMよりも詐欺集団が作るストーリーは、もっと巧妙だ。うっかりストーリーの主人公にならないように、くれぐれも気を付けよう。

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【執筆者】
川畑明美●ファイナンシャルプランナー 「私立中学に行きたいと」子どもに言われてから、お金に向き合い赤字家計からたった6年で2000万円を貯蓄した経験をもとに家計管理と資産運用を教えている。HP:https://www.akemikawabata.com/

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お金のトラブルに巻き込まれたら? 資産を守るための知識3選

  • 文:川畑明美

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