【東京クルマ日記〜いっそこのままクルマれたい〜】 第135回
変革する2020年代にひときわ輝く個性、
見た目もマーベラスなアウディ最高峰のSUV

  • 写真&文:青木雄介

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「ウルス」「カイエン」「ベンテイガ」となにが違うのか

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アウディのフルサイズSUVであるQ8。その最高峰モデルがRS Q8。

アウディのフルサイズSUVであるQ8の高性能モデル「RS Q8」に乗った。搭載された4リットルV型8気筒ツインターボとSUV用のMLBシャシーは同フォルクスワーゲングループの「ランボルギーニ・ウルス」「ポルシェ・カイエン」「ベントレー・ベンテイガ」と共有している。

馬力は大台の600馬力。RS Q8はとくにウルスやカイエンの上級モデル、カイエン・ターボと比較されやすく、さしずめグループの爆速SUV3兄弟といったところ。この3兄弟でいちばん気になっていたのはその走りの違いについてだった。

ウルスは胸に熱いロマンを抱いたスーパースポーツとしてのSUV、カイエン・ターボはサーキットのタイムを意識したハードコアなスポーツSUV。「じゃあRS Q8はどうだろう?」って感じだったのね。プラットフォームが共有されているにしろ、3兄弟のキャラクターはドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」のようにまったく違う(笑)。

乗り心地も違えば、売りにしている速さも違う。乗ってみるとまずアウディらしいプレミアムSUVとしての魅力は抜群。トルクフルでペダルワークも軽快。静粛性があって日常使いに最適で乗り手は選ばない。800kmぐらい乗ったけど、あらゆる速度域でストレスフリーだし、48Vマイルドハイブリッドシステムと気筒休止システムで燃費だってリッターあたり10kmが可能な孝行息子。

アウディドライブセレクトをダイナミックモードにしてアクセルを踏みぬけば、自慢のV8エンジンが目覚める。瞬間移動にも似た加速感とよく回るエンジン、ウルスか、カイエン・ターボかといえば明らかに後者に近くて、コーナリングではシュアな走り。トルクベクタリング(トルク制御)とリアアクスルステアリング(後輪操舵)で車体の大きさをしっかりカバーしている。ドライバーをせっつかせる要素はないし、アンダーステアを感じさせないギミックでSUVらしからぬ走り。その方向性は素性のよいスポーツクーペの走りを標ぼうしているんだろうね。

RS専用のエアサスには高級SUVとしての自負が感じられて、適度な固さとともに洗練された足回りを実現している。超がつくほど大径の23インチホイールは、ばね下の重量感を感じるものの、クワトロ・ブリスターフェンダーがトレードマークのようで“いまどき”だね(笑)。

その走りに「2.4トンのSUVがここまで走るか」とため息が出るんだけど、そこはアウディ。巨大なボディにV8エンジンを積んだスパルタンさを強調することなしに、美学を感じさせるほど、走りはきっちりまとめている。まるでクセの強い俳優もスタイリッシュに自分の色にまとめる映画監督のガイ・リッチーみたいだよね (笑)。

RS Q8は超絶速いフルサイズSUVを誰でも日常使いできる「いまどきのSUV」。今回乗ってみて、見た目のマーベラスな迫力と違ってジェンダーフリーで多様な乗り方ができて、ニュートラルな趣向性に驚かされた。誰も否定しないのが素晴らしい。

そう。「カラマーゾフの兄弟」でいえば末っ子の主人公、アリョーシャですよ(笑)。

RS Q8はアウディSUVのフラッグシップとして到達点を刻んだし、そのしなやかな意志は、変革する2020年代においてひときわ輝く個性にも感じられるんだな。

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ハイグロスなブラックが特徴的なRS専用の八角形シングルフレームグリル。

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水平基調のダッシュボードにRSロゴが配された専用シートが配されるインテリア。

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ブリスターフェンダーのホイールハウスには5スポークの23インチ大径ホイールが収まる。

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リアにはRS専用のリヤスカート、ルーフエッジスポイラー、オーバル形状のテールパイプなど特徴的な専用エレメントがあしらわれている。

アウディ RS Q8
Audi RS Q8

サイズ(全長×全幅×全高):5010×2000×1700mm
排気量:3996cc
エンジン:V型8気筒DOHCインタークーラー付ターボチャージャー
最高出力:600PS/6000rpm
駆動方式:quattro(フロントエンジン4輪駆動)
車両価格:¥18,690,000(税込)~

アウディ コミュニケーションセンター
TEL:0120-598-106
www.audi.co.jp

【東京クルマ日記〜いっそこのままクルマれたい〜】 第135回
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