「効果的なYouTube動画のつくり方」を、最短4日間で学べる学校とは?

  • 文:野呂エイシロウ

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Megrasの講座の様子。オンラインの授業も行ってる。

ご存じの通り、子どもたちの将来なりたい職業ランキングで常に上位に入っているのが「YouTuber(ユーチューバー)」。

悲観的な意見をもっている大人も多いが、僕らが子どもの頃も俳優やテレビタレント。さらに野球選手や宇宙飛行士に憧れた。その時代の目新しい職業や高額所得の職業に憧れるものなのだ。裁判官や工場長など、安定的で将来が約束されている仕事がランキングに入ることはない。そういったランキングでは、常にチャレンジャーであり「現実的には難しい」職業が選ばれてると思う。ちなみに筆者は放送作家である。放送作家がこの手のランキングに入ったことはない。同じ放送業界でも、フジテレビや日本テレビなどが大学生の就職したい企業ランキングに入ったことは幾度もある。

そんなYouTuberに憧れるのは、何も子どもだけではない。企業もYouTubeに注目し、ヒット商品が続々と誕生している。コカコーラ社やAppleなどはCMを減らし、YouTube動画に注力している。また、ロールスロイスやフェラーリなどの高級自動車メーカーもYouTubeを活用して、写真では魅力が伝わりにくい自動車の走りの特性や迫力あるマフラー音などを上質に伝えている。

そんなYouTubeの動画の作り方や、マーケティングの仕方を学べる場が誕生した株式会社Suneight(東京・新宿区)が提供する学校、Megras(メグラス)である。「動画クリエイターの需要は、すでに飽和状態です。動画制作ができるだけでは、他社と差別化が難しい時代に差し掛かっています。当校では、従来の映像学校とは異なり、即日から現場で使える動画制作スキルに加え、今後重宝されていく動画マーケティングスキルが最短4日間で習得できます」と熱く語るのは、竹内亢一社長である。

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サンドウィッチマンが登場する、学習塾の動画で話題に

Suneight社は、もともと動画マーケティングのプロ集団。お笑い芸人のサンドウィッチマンが登場する、急成長中の学習塾「武田塾」のユニークなYouTube動画を作成し、生徒たちの心を見事に掴んだ。まさかお笑いが塾の宣伝に登場するとは思わなかった。

武田塾のYouTubeチャンネル、「武田塾チャンネル」より「サンドウィッチマンが武田塾の無料受験相談を受けてみた!」-YouTube

筆者は放送作家なので、ヒット番組を生み出したディレクターが周りにも数多くいるが、テレビ番組制作の現場も、目下不況で制作費は下がる一方。局員以外のディレクターは、新しい道を探す必要がある。そのひとつが動画制作だ。だが、実際には、ビジネス上で相手にされないことが多いという。その理由はマーケティングの仕方である。YouTubeマーケティングには独特のルールがあり、サムネイルの作り方、タイトルの付け方、動画の構成の仕方など独自のルールがあるのだ。また、広告の出し方やPRの仕方も独特の法則があるのだと竹内社長は話す。

そう、いいものを作れば再生回数が増えるわけではないのだ。そのあたりは、我々テレビマンでもわからないテクニックが多くある。それをわからずに動画を制作し、アップしても残念ながら無意味である。

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YouTubeマーケティングの市場は伸びしろがある

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Megrasの公式HP。

「YouTubeマーケティングで大切なものは、企画、内部対策、クリック率、視聴者維持率、分析の5つの要素です。しかし、Googleは、YouTubeのアルゴリズムを一切公表していません。アルゴリズムを理解した運用をしなければ、素晴らしい動画を制作しても見てもらえるまで到達しません。市場にはYouTubeアルゴリズムを理解した人材が少ないことが現状です」と竹内氏は、たとえテレビマンであっても厳しい要因を指摘する。我々テレビマンは視聴率で左右されるが、YouTubeは再生回数だ。

「法人向けに『企業での動画マーケティングのインハウス支援』と個人向けに『動画クリエイターの市場価値向上』の2軸で活動を行っているため、企業の広報担当やマーケティング担当者および、副業で動画制作を始めたい方や、他者と差別化したいと考えるフリーランスで活動しているクリエイターが多いです」と竹内氏。

マーケティングに直結する動画コンテンツは、近年どこの企業も注目し、SNSやメディアコンテンツなど至る所で目にする。ネット上のトラフィックの90%が動画からになるというGoogleからのスピーチもある。5G時代に向けて社内に動画に明るい人間を抱えなくてはいけない時代がすぐ近くまで来ている。確かに筆者も、YouTube検索で簡単に必要な情報が見つかったりする。動画のほうがわかりやすいことも多い。

「YouTubeマーケティング」の市場は時代も浅く、まだまだ伸びしろがあると思います。YouTube広告費がマスの広告費を超えたというニュースがあったように、情報収集源がYouTubeになり、そこから購買に繋がるという事象は起きています。これからは、どの企業においても、HPをもつようにYouTubeチャンネルをもつ時代が来ると確信しています」と竹内氏の鼻息は荒い。

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わずか4日間で、成功の方程式を学べる

気になる費用は25万円(税別)から。わずか4日間で、これまでこの会社が培ってきた成功の方程式を学べるというのだ。これからは企業の広報や宣伝部の担当者がYouTubeの企画から編集、マーケティングまで行う時代が来るかもしれない。DTPの発展で印刷物のデザイナーなどが減ったように、インハウスで動画が作れるようになれば、筆者のようなプロの外注先に依頼する意味はない。着実に動画の時代はやってきている。筆者も学び直しが必要なのかもしれない。

Megras

http://megras.jp/lp1/

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【執筆者】野呂エイシロウ

1967年生まれ 放送作家、戦略的PRコンサルタント。学生起業家として活躍。その後編集者を経て「天才たけしの元気が出るテレビ」で放送作家デビュー。「奇跡体験アンビリバボー」などを構成。現在は企業のブレーンとして150社以上に携わる。