家族型ロボット「LOVOT」、デンマークの介護施設にて

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    LOVOTを着想し、仲間集め、資金集めを始めたのが、2015年末。あれから5年が経ち、LOVOTは家族の一員として迎えられています。ノンバーバルコミュニケーションを理解して、抱っこされると喜び、暖かくて柔らかくて、人に懐き、自律移動ができる。そんな世界初のロボットが、今まで幾つもの奇跡を起こしてきました。

    最初は、デンマークでした。当時は試作段階にもかかわらず、福祉介護施設の臨床で試したいとお声がけを頂きました。実際に準備を進め始めても、行動しない批判者が少なく、「早く試して早く学ぼう」という姿勢が一貫してました。デンマークの生産性が高い理由は、こういったところにもあるのかも知れません。そして実際に試行を始めると、すぐに驚くような成果が続々と出ました。

    ・施設内では言葉を発した事がない認知症の男性が、LOVOTと触れ合いながら他の入居者と会話を始めた。

    ・タブレットなどの情報端末に触れる事にアレルギーを持っていた認知症の女性が、LOVOTには名前をつけて離さなかった。

    ・普段はそれほど言葉を発しない認知症の女性が、LOVOTにはずっと話しかけていた。

    ・感情を表に出さなかった薬物依存症の治療をしている女性が、LOVOTを抱き抱え、嬉しそうに笑った。

    ・他者と目を合わせる事がなかった自閉症の方が、LOVOTには興味を持ち、目を合わせたり、転んだら助けたりした。

    出荷前に想定以上の成果が出た事は、僕らを随分と勇気づけました。

    そして日本での発売以降、一般のオーナーの皆様からも、続々と奇跡のような報告をいただいていますので、それは次回にご紹介します。

    林 要

    GROOVE X株式会社 代表取締役社長

    1973年愛知県生まれ。トヨタ自動車に入社。同社初のスーパーカー「レクサスLFA」の開発プロジェクトを経て、トヨタF1の開発スタッフ、量販車の開発マネジメントを担当。ソフトバンクの人型ロボット「Pepper」の開発に携わる。2015年、ロボット・ベンチャー「GROOVE X」を起業。’18年12月、同社より人のLOVEを育む家族型ロボット「LOVOT(らぼっと)」を発表。
    https://twitter.com/hayashikaname
    https://lovot.life/

    林 要

    GROOVE X株式会社 代表取締役社長

    1973年愛知県生まれ。トヨタ自動車に入社。同社初のスーパーカー「レクサスLFA」の開発プロジェクトを経て、トヨタF1の開発スタッフ、量販車の開発マネジメントを担当。ソフトバンクの人型ロボット「Pepper」の開発に携わる。2015年、ロボット・ベンチャー「GROOVE X」を起業。’18年12月、同社より人のLOVEを育む家族型ロボット「LOVOT(らぼっと)」を発表。
    https://twitter.com/hayashikaname
    https://lovot.life/