在庫あり!? 店取材で購入した90年代ゴアテックスバッグがビッグで超絶便利です

  • 写真・文:高橋一史

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映画「マトリックス」の後半クライマックスシーンで、キアヌ・リーブス演じる主人公のネオが仲間を救出に向かうとき、横長のでかいボストンバッグに爆薬を詰めて片手でそのハンドルを掴み、背筋を伸ばして敵地のビル内をガツガツと歩いていくじゃないですか。
(誰もがこの映画観てる前提で話すんなっ)

こういう荷物の運搬姿って憧れるんですよねえ。
床にガチャっと置き、荷物入れてサッと持ち上げるあの感じ。
身体小さいからでかいバッグはまるで似合わないんですが、「まーいいや楽しいから」と思えちゃうあの感じ。

かっちりとした高級品でなく、タフなミリタリー系がよくて。
汚れも気にならない品でないと気疲れしてしまうのです。
いい加減さとお洒落さとの中間のバランス、それが求めているもの。

そんな望みを叶えてくれるバッグをついに発見!
水濡れに強いゴアテックスファブリックを使った、1990年代のデッドストック品
Pen Onlineで私が担当してるファッション連載「着る/知る」で取材した、奥渋谷の古着店で6月末に購入したもの。

……あ、そうだ、Pen Online編集部からこのブログ「コラムニスト」の初回は、読者の皆さまにご挨拶するように言われていたのでした。
「お早うございます」
ファッション全般を中心に、コスメ、美術、スイーツ、ライトフード、家電、音楽、イベントなどの情報を発信してる者なんですが、撮影機材やリースした服の持ち運びに大きなバッグが必要で。
車に積む用とかじゃなく、ふだん使いできるものを。

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椅子の上がそのバッグ。雨の日の撮影取材後に訪問したファッションブランド「ユーゲン」の22年春夏展示会場で置かせていただいたときの様子。

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取り外し不可のショルダーストラップを装備。本体生地は薄く、縦横を補強する太い黒テープの効果でギリ形がキープされてます。

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センターにどん!とつけられた自慢げなゴアテックスマーク。しかし……

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内部は剥き出しのゴアテックスフィルム。でもファスナーは汎用品だし、縫い目もテープ補強されておらず。現在のゴアテックス社の厳しい防水基準では考えられないイージーなつくり。チラ見えしてるオレンジは荷物です。

横60×縦34×幅22cm(生地幅で計測)となればたいした大きさじゃなさそうですが、トップにもマチがあるため、引っ張ると横77cm、縦57cmまで伸ばせる!
これぞクタクタなバッグならではの、強引な拡張機能。
畳むと平らになるプラ素材の脚立や、照明スタンドまで横入れできちゃいます。

オリーブグリーンの軍モノ感、スポーツ感、チープ感とが絶妙にマッチしてるんですよ。
“タフな男” って雰囲気。
楽しいから重い荷物を運ぶ気分がだいぶ軽くなり、雨降りも気にならなくなりました。
っても、生地が水に強いだけでファスナーや縫い目から染み込みますから、どしゃ降りの中に放置するのはNGですね。
アウトドアで使うのはやや不安。

荷物少ないときはクタッと曲がり見た目にコンパクトになりますし、サブバッグ(って大きさじゃないですが)にもなる超軽量さ。
バッグを大小で60~70個所有してるバッグバカな私が、近ごろもっとも買ってよかったと思ってる愛用品でございます。

実はこの品は、パンツブランド「ニート」の西野さんに教えていただいたもの。
「着る/知る」の店紹介企画で挙げていただいた古着店に関するコメント取材のとき、「この店で3年ほど前にゴアテックスの大きなボストンバッグを買いました。たぶんまだ売ってると思います」と伺いまして。
その日のうちに、速攻で買いに行きました。
店の名は、
奥渋谷の「ブラケット」
本格古着好きの人なら誰もが、「ああ、あの店ね」となる名店。

ほしい物を探すのがたいへんな店内なんで、置いてある場所をお知らせしましょう。

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店の奥から入口を見た状態。バッグは入り口入ってすぐ下のワイヤーカゴに突っ込まれてます。わかりにくいですか? じゃあ続いて別の角度から。

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ここです。もはやその他大勢扱い。この状態で発見する西野さんの掘る力恐るべし。

ブラケットオーナーの飯田さんによると、多めに買い付けたものの、黒モデルはもう店頭在庫のみだそう。
カーキはまだありそうです。
価格は、¥8,500くらい。
(正確な額は忘れました……)
西野さんが買った3年前は ¥5,000ほどだったらしいので値上がりしてるものの、ゴアテックスファブリックでこのサイズの現行バッグで1万円を切るものはありませんから、むちゃお買い得だと思います。

予備にもう一個買おうかと考えてるほどのお気に入り。
在庫僅少となればホントは内緒にするのが吉なんですけど、皆さまにお知らせするのが仕事ですし。
取材してすっごく楽しかったブラケットの営業を、微力でも応援したくなりましたし。

店や西野さんのコメントに興味ある方はぜひ、下のリンクより該当の「着る/知る」記事にアクセスしてやってくださいませ。

ファッションクリエイターが薦める、いま行く価値のあるショップ【ひとり1選 Vol.2】

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。