リノベーションを特集したPen+(ペン・プラス)『リノベーションで実現する、自分らしい暮らし』が、3月13日に発売。

  • 文:Pen+編集部

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Pen+『リノベーションで実現する、自分らしい暮らし』 価格:1,100円(税込) 判型:A4変型 オールカラー

昨今のコロナ禍の影響で、わたしたちの暮らしは劇的に変化した。外出が制限され、家で過ごす時間が増えたことで、住まいの満足度が幸福により直結するようになったといえよう。そんななか、中古物件を改築して自分好みの住まいに替えることができるリノベーションは、コスト面でも自由度でも、ますます注目を浴びている。

 

2021年3月13日発売のPen+(ペン・プラス)『リノベーションで実現する、自分らしい暮らし』に登場する人々は、理想の家づくりを実現した、いわば住まいの達人だ。リノベーションでできるカスタマイズは無限大。彼らの暮らしを参考に、自分の理想の家をイマジネーションしてみよう。

森本徹さんとティナ・バゲさん夫妻。外装塗りなど改修作業の一部は夫妻自ら手がけた。

フォトグラファーの森本徹さんとティナ・バゲさん夫妻は、日本の田舎に家とフォトスタジオを構えて宿をはじめるという夢があった。そこで見つけたのが京都府南丹市に立つ築110年の古民家。母屋を一棟貸しの宿「カーサ美山」、離れを自宅、蔵をフォトスタジオにリノベーション。それまで暮らしていたバルセロナで大切にしていた家具や、世界各地で集めた人形やおもちゃになじむ空間を設計して、自分たちのユートピアをつくった。森本夫妻は今後、風呂小屋だった建物を厨房に改修する予定で、さらなる理想の住まいに近づける。

真美さん夫妻のダブルリビングのひとつ。ピエール・ジャンヌレなどの名作家具が並ぶ。

マンションは、そのときのライフスタイルに合わせたリノベーションをするのに最適だ。人気ブランド「ヌキテパ」のディレクターである真美さん夫妻は2010年に都内の3LDKマンションを購入。入居時に間取りを2LDKにリノベーションしたが、今回さらに1LDKへと改築することで、滅多に使うことがない部屋の代わりに広々としたダブルリビングを設けた。また、入居後に不便に感じていた暮らしの動線も見直して改良することで、家事のしやすさも向上。「天窓から光が射し込む空間がいい」といったお気に入りの住まいを替えることなく、より快適な間取りを実現できることがマンションリノベーションの利点だ。

古びた造船所から最先端のテックハブに変身した、ブルックリン・ネイビーヤード。

個人の住まいを豊かにするだけがリノベーションではない。かつてアメリカ海軍の造船施設だったブルックリン・ネイビーヤード。ニューヨーク市内にある工業地区で、殺風景なエリアだったが、この地にハイテクを運用する会社が集う新名所「ニューラボ」が誕生した。造船所の名残であるクレーンが存在する同施設には多くのスタートアップ企業がオフィスを構えるが、メンバーシップさえ取得すれば誰でも3Dプリンターやレーザーカッターなどのハイテクリソースを自由に使えるという、まさに最先端のオフィスだ。リノベーションは歴史と融合した新しい働き方やカルチャースポットを創出することができる。

ほかにも薬草園に蒸留所と自宅を構えた蒸留家や、2020年秋に保存整備工事を終えた富岡製糸場の国宝「西置繭所」など、幅広いリノベーション事例を紹介。家で過ごす時間がより楽しくなるような暮らしのヒントがこの一冊から見つかるだろう。