ルームフレグランスにも使える、オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリーの新作フレグランス2品が登場。

  • 文:高橋一史
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クラシカルなパッケージも印象的な、オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリーの新作フレグランス。左から、「フォレ・ドゥ・コミ」「ウード・ドゥ・メディンヌ」各75mL ¥19,250(税込)

フランスのコスメティックブランド、オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー (Officine Universelle Buly) の勢いが止まらない。日本に初上陸したのがわずか3年前の2017年4月ながら、現在は全国7店舗まで拡大。路面店では代官山(日本1号店)と青山骨董通りに、商業施設内では新宿と横浜のニュウマン、京都バル、うめだ阪急などに店を構える。このファッション感度の高さが、ファンを増やし続ける理由のひとつだろう。

さらに、200年以上前のパリに端を発する確かな出自も人気の一因だ。18世紀後半に活躍した、調香師のジャン=ヴァンサン・ビュリーの店「オフィシーヌ・ユニヴェルセル」がルーツなのである。その後長く休止していたブランドが復活したのが2014年のこと。クラシックとモダンの二面性をもつ、個性的なトータルコスメブランドに生まれ変わった。

代表するアイテムはやはりフレグランスだ。現在、ルーヴル美術館とのコラボ品を含む20種類のバリエーションがある。このフレグランスはとても珍しい特徴をもつ。それはアルコールフリーの “水性香水” であること。香水は一般的にアルコールが使われ、水に溶けにくい香料を混ぜたり、蒸発により匂いを拡散させたりする。便利な素材だが、使用すると段階的に香りが変わり、肌を乾燥させる難点もある。そこでオフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリーは天然香料と蒸留水と植物オイルをベースにした香水「オー・トリプル」を開発した。

2020年10月よりラインアップに加わった新作2点もオー・トリプルだ。「フォレ・ドゥ・コミ」は、「杉の森の繊細な苔で彩られたミネラルでウッディな香り」。スプレーで吹きつけると、ツンとする森林の空気に包まれる。朝の起き抜けの一呼吸にも合う爽やかさだ。時間が経つと甘さが前面に出てくる。「ウード・ドゥ・メディンヌ」は、「濃密なアンバーに調和する、サフランとバラの二重奏」。燻したような苦味のある重厚さで、時間の経過でさらに密度が増していく。冬の夜の落ち着いたひとときがふさわしい。

長く香りを愉しめるので、ルームフレグランスとして部屋に振りかけるのもよさそうだ。現代を生きる人々へ向けたクラシックを提案するオフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリーの香水ワールドを、新作で体感してはいかだろうか。

代官山店の店内を撮影した一枚写真。左右で世界観を見事にセパレートさせたコンセプチュアルな内装だ。クラシックとモダンのコントラストが遊び心たっぷりに表現されている。

20年8月に誕生した南青山・骨董通りの路面店。奥に長いスペースを強調したつくりで、写真奥の左窓が接客カウンター。レンガを使った外壁の建物と一体化させたデザインがユニークだ。

●オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー(ビュリージャパン)
TEL:0120-09-1803
www.buly1803.com/jp