瞬く間に世界中を覆った新型コロナウイルスの脅威は、表現者たちの活動にも大きな影響を与えた。異常事態に突き動かされたアーティストやミュージシャンたちは、希望や不安などそれぞれが感じたことを、それぞれの方法で表現している。ジャンルを超えて活動する大宮エリーもそのひとり。彼女らしい“生”のエネルギーに満ちあふれた展覧会が、六本木で開催中だ。
『My favorite resort』と題されたエキシビションの出展作は、政府が外出自粛を要請した時期に描かれた新作30点。スリランカやモロッコ、奄美大島やハワイといった場所での作家の体験をもとに、サンセット時のインフィニティプール、ハイビスカスの花や熱帯雨林などが鮮やかな色彩で表現されている。大宮が愛してやまない旅への渇望が、ポジティブな意思を感じる作品に昇華しているのだ。「すぐに海外に行けない状況ですけれど、こういう絵があれば気持ちが、開放的になって楽しくなって、美味しい冷えたビールでも飲みたくなる、シャンパンを開けたくなる! そんな展覧会です」と、開催に際して大宮はコメントを寄せている。
ライブペインティングを精力的に行っている大宮らしい、迷いなく描かれたような筆致を感じるなら、ぜひ会場を訪れたい。
大宮エリー『My favorite resort』
開催期間:2020年7月15日(水)~9月1日(火)
開催場所:イセタンサローネ アートウォール
東京都港区赤坂9-7-4東京ミッドタウン・ガレリア1F
TEL:03-6434-7975(イセタンサローネ直通)
開館時間:11時~20時
会期中無休
入場無料
三越伊勢丹ウェブサイト(出店作を展示・販売):https://www.mistore.jp/shopping/brand/list?brand=002651&showtop=true