ビールを飲むならこれがおススメ! 木村硝子店のビールグラスは‟酵母に優しい”フォルムにこだわりました。

  • 文:小川 彩

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「サンサシリーズ」は全8種。ひとくち飲むのにちょうどよい「サンサ 171ドラフト」180ml (左から3つめ)¥1,512(税込)、「サンサ284 UK1/2パイント」290ml(中央手前)¥1,728(税込)、「サンサ473 USパイント」(中央奥)¥2,160(税込)など。

国内外の職人やデザイナーたちとともに、プロが愛用するグラスやテーブルウエアを100年以上つくり続けてきた木村硝子店。2014年にグッドデザイン賞のロングライフデザイン賞を受賞した、ごく薄い仕上げの「極薄タンブラー」を手にしたことのある方も多いのではないでしょうか。そんな木村硝子店が、ビールグラスの新作「サンサ」と、日本酒器「TU606」のふたつのシリーズを発表しました。

「サンサ」は、木村硝子店が得意とする薄く繊細な仕上げを踏襲しながら、注いだビールが当たる底面にアールをつけた、やわらかなラインが特徴です。同社で企画を手がける木村祐太郎さんは「僕は酵母が生きたビールが好き。グラスに注いだ時に、底が丸ければ酵母も気持ちよく回ることができるかな、と。ていねいにつくられたビールをよりおいしく飲みたいと思って企画しました」と話します。木村硝子店のプロダクトには“グラスで飲む行為をエレガントに楽しく”という精神が感じられますが、「サンサ」には、グラスと飲み物のよい関係にもフォーカスしたい、という思いも込められているようです。ちなみにシリーズ名は、木村さんが親しくする東京・赤坂の「ビア・レストラン Sansa」の店名から付けたそう。

同時に発表した日本酒器「TU606」は、デンマークのデザイナー、トーラ・ウルップによるデザイン。いままでも、同店の入れ子のタンブラーやボウルのデザインをウルップが手がけてきました。こちらは底面の面積が小さく、また曲面にしているため、置いた時にテーブルの上で静かにゆらぎ、遊び心が感じられます。ごく小さな烏口がとても愛らしいフォルムです。

「サンサ」と「TU606」ともに発売は今年後半を予定。湯島にあるショップでは、すでにサンプルを展示中です。手にするのが待ち遠しい、要チェックのテーブルウエアです。

トーラ・ウルップによる日本酒器。「TU606 レイシュ」130ml(左端と右端)、「TU606 グイノミ」65ml(左から2つめと中央奥)。ともに烏口付きと無しの2タイプがある。290mlの片口は「TU606 カタクチ」(右から2つめ)。すべて価格未定。

底が曲面になっているため、日本酒を注いだり、グラスに触れるたびにゆらゆらと揺れます。

木村硝子店/SHOP

東京都文京区湯島3-10-4
TEL:03-3834-1784
営業時間:12時~19時(木、金、土)
定休日:月~水、日
www.kimuraglass.co.jp