あのノーマが見出した、北欧の器「K.H.ワーツ」を手にするチャンス! 「暮らしに寄り添う器展」が開催中。

  • 文:佐藤千紗

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レストラン「ノーマ」や「ゼラニウム」など、ニューノルディック料理のレストラン御用達のK.H.ワーツ(K.H.Würtz)の器。北欧らしい、寒色系のシックな色合いと、石や岩を思わせるテクスチャーの組み合わせが絶妙で、自然の素材を感じさせながらモダンな空気感を漂わせます。この日本ではなかなか手に入らない貴重なアイテムが、7月23日まで期間限定で、代官山ヒルサイドテラスのグリニッチにて、展示販売中です。

K.H.ワーツはデンマーク・コペンハーゲンから200kmほど離れたホーセンスにある父アーゲと息子キャスパーの親子による工房。ろくろ成形による手仕事でつくられる器は、スカンジナビアン陶器の伝統とイギリスの陶芸家バーナード・リーチの影響を強く受けています。工房は1980年代に父のアーゲにより設立するも、当時のミニマムな白い器の流行に合わず、一旦閉鎖。その後2000年に、息子のキャスパーと共に、再開しました。2006年に「ノーマ」に見出され、レストランのシグネチャースタイルとなってから、瞬く間に世界中に知られるようになりました。

今回の展示では、K.H.ワーツのほか、グリニッチの本拠地でもある鳥取の「牛ノ戸焼」も並びます。「牛ノ戸焼」は、柳宗悦、鳥取出身の吉田璋也、バーナード・リーチらの民藝運動の影響の強いやきもの。リーチ工房で学び、日本のやきものからインスピレーションを得たアーゲの作風とも通じるものがあるようです。風土を感じさせるオーガニックな器は、料理を引き立て、インテリアにも調和する、まさに用の美を湛えています。


今回の企画展のためにつくられた器やプレートは、日本未発売のデザインも含めて全17アイテム。

グリニッチの本拠地でもある鳥取の「牛ノ戸焼」の器も並ぶ。

「暮らしに寄り添う器 展 ― 日本の影響を受けたものづくり ―」
開催期間:〜7⽉23⽇(⽇)
開催場所:グリニッチ代官⼭
東京都渋⾕区猿楽町29-10 HILLSIDETERRACE代官⼭C棟
開催時間:11時〜19時(⽔曜定休⽇)
入場料無料
TEL: 03-6416-5650
http://www.greeniche.jp/